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パンなど「柔らかい食材」や「一度に大量」もOKな急速冷凍機!乾燥せずドリップも出ない空冷式フリーザー発売【デイブレイク】

2022年11月4日 8:45 am

 昨今、液体に浸して凍らせる急速冷凍機が注目を集めているが、一度に大量に冷凍するには使いづらく、パンやケーキなど柔らかい食材には不向きとなっている。一方、冷凍庫などと同じ仕組みの風冷タイプでは乾燥や身割れ、酸化、変色などの品質劣化が起きやすいという課題があった。

 特殊冷凍機械の販売やコンサルティングを手掛けるデイブレイク(東京・品川、木下昌之社長)は、食材へのダメージを極力減らしつつ冷やす効率を高めた急速冷凍機〈アートロックフリーザー〉の新型を発売した。

 同製品の最大の特徴は、ファンの枚数を増やした独自開発の「マイクロウインドシステム」により、従来は1方向から冷気を与えるだけだったのが、-35℃以下のきめ細かい冷気が多方向から食材全体を取り囲むようにして冷やすことに成功。これにより、最大氷結晶生成帯(-1~-5℃)の通過速度が速くなり、食品の細胞を破壊しドリップの元となる氷結晶が小さく均一となるので、細胞膜が破壊されずドリップも発生しない急速冷凍を実現した。また、氷結晶が微細なため解凍時間も短縮されるという。

〈アートロックフリーザー〉の庫内

〈アートロックフリーザー〉の庫内

 このほか、庫内のすみずみまで均等に風が当たるため、置き場所の違いによるムラが起きない。また、霜もつかないので電気代も削減されるという。

 さらに、「電子制御冷凍システム」により、温度センサーや圧力センサーからの情報などから、冷媒を調整する膨張弁を外気温などに合わせて自動で調整。熱々の食材を入れても最適な冷凍条件に調節し、あらゆる食材をどんなタイミングで冷凍しても品質が安定するという。また、システム全体に負荷がかからないように自動制御するため故障リスクも低くなり、電力ロスも減らせる。

中に人が入れるサイズの〈アートロックフリーザー〉

 庫内の大きさは要望に応じて変更でき、一般的なサイズで1台約300万円からとなっている。キッチンなどの幅に合わせて規格品以外のサイズで特注することも可能で、オプションとして外観をステンレス以外の赤や黒などに化粧することもできる。