ピックアップ在庫管理仕入れ・受発注

小・中規模企業でも手軽に倉庫・物流機能が持てる! シェアリング物流センター開設【スパイスコード】

2022年9月2日 8:49 am

 仕入れやPB商品製造など業態立ち上げや多店舗展開に必要なシステムと物流を一括で提供するプラットフォーム〈ロカルメ・オーダー〉を運営するスパイスコード(東京・銀座、中河宏文社長)は、小・中規模の飲食事業者でも倉庫・物流機能を持つことができる〈シェアリングDC(物流センター)〉を開設した。

 チェーン展開しているゴースト・バーチャルレストランや複数店舗を展開している企業などでは、卸業者などからの購入商品やセントラルキッチンで製造したPB製品など少量多品目の商品を複数店舗に配送する必要がある。しかし、自社で倉庫を保有したり物流を手掛けることができないため、大手に比べてコストが高くかかってしまう。

 そこで同社は複数拠点で倉庫を確保し、大手卸企業などの事業者とパートナー契約を締結。中間マージンを減らすことで倉庫での保管と配送コストを大幅に削減できるサービスを開発した。

 同サービスの最大の特徴は、固定費ではなく流通金額で月額の倉庫使用料を算出する点だ。

 通常、倉庫を借りる際にはスペースに応じた使用料を支払うが、同サービスでは、スペースに関係なく月の平均「在庫金額」の4%を利用料金として支払う仕組みとなっている。この「在庫金額」は、流通金額を回転数で割って算出する。

 例えば月に総額1000万円分の流通があった場合、月に1回在庫が入れ替わると「在庫金額」は「1000万円÷2=500万円」となるため月額料金は「500万円×4%=20万円」になる。3回入れ替わると「250万円×4%=10万円」となる。つまり回転率を上げると利用料金が安くなる料金体系となっている。

 これにより倉庫を探したり見積もる手間がなくなり、流通量が変化しても簡単に計算できる。また、面倒な契約書の締結も必要ないためすぐに始められる。同社にとっても、倉庫の回転率が上がることで在庫を極力減らし、スペースを有効活用できる点がメリットとなる。

〈ロカルメ・オーダー〉の在庫管理機能

 〈ロカルメ・オーダー〉では、機械学習を用いた需要予測システムを導入しており、在庫の回転率を最大限に上げ、効率的に在庫運用する機能を搭載している。配送についても、同社のパートナー企業が請け負い、全国に配送するため、飲食店側が新たに配送業者を手配する手間もかからず、卸による配送と他社の宅配便のどちらが安いかなどもシステムが自動で計算する。

 〈ロカルメ・オーダー〉の受・発注管理システム利用料は、1店舗当たり月額1500円(税別)となっており、物流機能ご利用の場合、物流・在庫管理システム利用料として「アイテム管理」と「在庫管理」費用が別途加算される。すでに複数の大手バーチャルレストランやゴーストレストランへの導入が進んでいる状況という。