夏といえばかき氷!とはいえ、事前に氷を作るのは大変だし保管スペースもない。また、ありふれたかき氷ではなく高付加価値なものを出したい──そんな要望を解決してくれそうな機械があった。
除菌脱臭器や遠赤外線商品などの製造を手がけるトウマ電子工業(北海道・当麻、只野憲弥社長)が開発した〈パウダーアイスメーカー〉がそれだ。
この機械、なんと液体を上から直接注ぐだけで、数十秒で繊細なアイスフレークが作れるのだ。そのため氷を作る手間や保管場所が不要。ペットボトルをアダプターで取り付ければ、注ぎ足しも不要だ。
秘密は、マイナス35℃に冷やされた金属製の回転ローラー。ここに液体をかけると瞬時に凍りつく。それを削ってかき氷にするのだ。ローラーの回転数を変えることで、フレークの大きさを調整できる。
動画は作り始めなこともあり大きめの製氷になったが、取材時に試食したアップルジュースのかき氷は、ふわっふわのパウダースノーのような食感だった。
普通に水を凍らせてシロップをかけるのはもちろん、糖度の高いものやアルコールなど、さまざまな材料を製氷できる。日本酒やワインを粉雪かき氷にしたり、フローズンカクテルも手軽に作れそうだ。
ただしコンデンスミルクなどの粘度の高いものや、タピオカジュースなど固形物が混ざっているものは難しいという。
また、塩分の多い調味料も凍らせることができるので、例えば醤油を凍らせてお刺し身にのせたり、オリジナルソースをかき氷にした冷製パスタなど、メニューの幅が広がりそうだ。
いくつか種類があるなかで、コンパクトタイプの〈SGD-160〉(オープン価格)はW240 × D300 × H460 (mm)とスリムで、厨房に置けるサイズだ。100V電源で使用可能。製氷量は7~12kg/時間。