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幅70cm以下の小サイズ! 通常の20倍速い急速凍結機が登場!!【アクト中食】

2022年9月9日 1:24 pm

 飲食店でリキッドフリーザー(液体急速凍結)への注目度が高まりつつある。アルコール度数60%以上の液体をマイナス30℃程度に冷却し、真空パックした食材を入れると、一般的な冷凍庫の約20倍の速さで凍結するものだ。通常なら1時間かかるところを3分で完全凍結できる。

 凍る速度が速ければ早いほど食品内の水分は極小サイズに氷結するため、解凍時に氷が膨張して細胞壁が破壊されず、ドリップがほぼ出ないのだ。また、こんにゃくやじゃがいもなど冷凍すると食感が変わってしまう材料でも凍結可能だ。

 業務用食品・酒類卸のアクト中食(広島・新井口、平岩由紀雄社長)が発売したリキッドフリーザー〈ACT-H-01〉は、サイズが680×755×840(mm)と、個店にも置ける省スペース設計。100V電源で使え電気代も一般的な冷凍庫程度という。

 食品用アルコールを使用し-35℃で急速冷凍するので、-30℃の設定が多い他社製品よりも速く冷凍できる。氷結晶はより小さくなるため、ドリップが出たり食感が変わることがほぼない。試食の生しらすは、冷凍とは思えない鮮度だった。

 また、槽内のアルコールが均一に流れる設計により冷凍ムラがなく、導入前に使用商品の特性や作業工程をヒアリングした上でピッタリな槽内用網カゴを付属するので、使い勝手もよさそうだ。

 〈ACT-H-01〉で凍結した商品は通常の冷凍庫で保管できるため、入れっぱなしにしなくても大丈夫だ。また槽内のアルコールは食品用だから万が一食品に付着しても安全。マイナス35℃では気化しないため着火の恐れもなく、アルコール液が減ったら都度足せばいい。

 現在、飲食チェーン店やセントラルキッチンなどで採用されているという。食品ロス軽減や人手不足に悩む店舗は導入を検討してみるのも手だ。