調査・統計ピックアップ

「植物性ミルク」と「代替魚」は過半数が「おいしかった」と評価【ミヨシ油脂調べ】

2022年1月14日 8:37 am

 ミヨシ油脂は2021年11月15日~11月17日、全国の消費者約2000人を対象に、動物性原料ではなく植物由来の原材料を使用した大豆ミートなどの「プラントベース食品」に関する調査を実施した。

 「プラントベース食品を知っていますか?」という質問に対し、36.3%が「具体的に知っている」と回答した。「聞いたことがある」(37.3%)を含めると、プラントベース食品の認知度は70%を超えることがわかった。

 次に、プラントベース食品のイメージについて10個の項目を提示し、「とてもそう思う」「ややそう思う」「どちらともいえない」「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」の5段階で評価を求めた(複数回答)。

 健康面、安全性、環境配慮に関する項目ではポジティブな評価が目立った。「とてもそう思う」「ややそう思う」の回答を集計し、評価が高かった項目は

・「栄養価が高そう」:51.3%
・「安心安全な原材料を使っている」:56.8%
・「健康に良さそう」:67.3%
・「地球環境にやさしそう」:53.2%

 となった。

 味のイメージに関しては、「おいしそう」「風味がよさそう」「食感がよさそう」「満足感がありそう」に対して「あまりそう思わない」・「まったくそう思わない」と回答したのはそれぞれ20%程度で、評価は高くないものの、ネガティブなイメージが強いわけでもないようだ。

 食べたことがあるプラントベース食品について質問したところ、「食べたことがない」が56%と過半数となり、「食べたことがある」が20%を超えた食品は「大豆ミート・グルテンミートなどの代替肉」と「植物性ミルク(豆乳・オーツミルクなど)」のみだった。

 プラントベース食品の実食経験者に対して、食品ごとの「味」の感想を「おいしかった」「おいしくなかった」「満足感があった」「物足りなかった」「味が濃かった」「味が薄かった」「風味や食感に違和感がなかった」「風味や食感に違和感があった」の8項目で評価を求めた(複数回答)ところ、評価が最も高いのは「植物性ミルク」で、57.5%が「おいしかった」と回答。次いで「代替魚」の回答率が高く(51.7%)、過半数が「おいしかった」と回答したのはこの2品目のみだった。

 実食経験率の高い「代替肉」に関しては、「物足りなかった」が16%、「風味や食感に違和感があった」が15.7%だった。特に「風味や食感に違和感があった」の回答率は全9食品の平均値(8.9%)と比べると高く、6.8ポイントもの差が見られた。「代替肉」の実食率は高いものの、味の満足度には課題が残る結果となった。

 全体的に「物足りなかった」の回答が目立つ傾向にある。「植物性ミルク」(8.6%)を除き、すべての食品で「物足りなかった」の回答率は2ケタで、平均値は17.8%に上った。

 特に「植物性チーズ」(23.8%)、「植物性アイス」(23.3%)、「植物性ラーメン・カップ麺」(23.0%)では20%を超えた

 最後に、「プラントベース食品に今後期待することは何ですか」(複数回答)という質問に対して最も期待されたのは「低価格化」(45.8%)で、次いで「味の改良」(40.1%)となった。

 「安全性の確認」も34.2%と比較的回答率が高く、加えてイメージ調査でも「安心安全な原材料を使っている」とイメージした回答者が半数以上いたことから、消費者の期待感がうかがえる。