味の素は、最新のスポーツ栄養科学研究を通じて独自に配合したアミノ酸素材である「関節・腱コンディショニング向け6種アミノ酸ミックス」が、関節の違和感や運動機能、アキレス腱の状態を改善することを明らかにした。[第76回日本体力医学会大会と第68回米国スポーツ医学会で発表]
同社は2003年からオリンピック日本代表選手とその候補選手を対象に、「食とアミノ酸」によるコンディショニングサポート活動を実施。その活動の一環として、日本代表選手団専用に独自配合のアミノ酸素材開発に取り組む中で、関節・腱の状態 改善をもたらす「6種アミノ酸ミックス」を見出し、関節と腱に違和感のある人を対象とした研究を実施。「6種アミノ酸ミックス」の及ぼす影響を検証した。
まず、成人の膝関節に及ぼす影響を検討するため、 平均年齢50歳の50人を対象にプラセボ対照群とアミノ酸組成群(1回4g、1日3回摂取)に分け、違和感・こわばり・痛みなどの主観的評価指標と日本整形外科学会などにより作成された日常生活における関節の状態、動作のしやすさを評価する方法(JOAスコア)で「6種アミノ酸ミックス」の摂取前・摂取後4週間時点・12週間時点を比較。その結果、違和感・こわばり・痛みのそれぞれが摂取したグループで改善され、12週間まで 継続することがわかった。また、JOAスコアでも摂取グループに改善が認められた。
続いて、成人のアキレス腱に及ぼす影響を検討するため、平均年齢24歳の16人を対象にプラセボ対照群、アミノ酸組成群(1回4g、1日3回摂取)に分け、エコー検査によるアキレス腱の構造の均一性とアキレス腱の 硬さ(スティッフネス)について2週間後の効果を評価した。その結果、摂取したグループでアキレス腱の線維パターンの改善が認められ、アキレス腱の強さが維持されている可能性が見出された。
今回の2つの研究成果により、アスリートのみならず、スポーツに親しむ幅広い世代の人々の大きな課題の一つであった関節・腱のコンディショニング改善・維持への貢献することが期待されるとしている。同社は「100年以上にわたるアミノ酸研究で培った知見と技術を活かし、健康課題解決にさらに貢献できるよう研究を継続していく」としている。