【参加型連載】サービスのチカラ

【第16回】●接客中級編●再来店のお客様の特徴は?/接客自主トレ~サービスのチカラSeasonⅡ~

2021年9月25日 10:00 am

※この記事は、「日本外食新聞」の新連載を特別に無料公開しているものです。

 世の中は変化が当たり前。ですが、本質は変わらないです。大切なことって何でしょう? 自分以外の相手(お客様やスタッフ)に、楽しく過ごしてもらえるよう、自分のできることを提供することだと思っています。

 ニーズは変化しますが、それをくみ取って相手に表現することは変わらないのです。それでは、前回の解答と解説を。

【第15回お題】 ●入口対応編●
 ご来店されたお客様が「2人なんですけど入れますか?」と言われ「少々お待ちください」と対応。このお客様は言われたとおり少し待ったが、結局帰られた。

問題
 「少々お待ちください」をどんなフレーズにしたらお待ちいただけたか?そのフレーズを考えよう

▼補足情報
※対応は入口担当のスタッフではなかった
※空席状況を確認したかった
※お客様はなぜ待たされるのかわからなかった

■解答■
 「担当者が参りますので、お待ちください」「空き状況を確認して参りますので、お待ちください」「片付けて2分でご案内できますので、お待ちください」など

■解説■
 起源はわかりかねますが「少々お待ちください」は、ダメな言葉ではないのですが「マニュアル語」と言えるような、接客対応を滞りなく行うために作られた言葉でしょう。
 この言葉が日常化し、皆さんがその接客対応を受けているので、なんとなく使っている言葉です。ドラマやCMでも使われているので、違和感なく使っていることでしょう。

 ただ、本当に「少々」という気持ちをもって使っているのでしょうか? このような研修を行い聞いてみると、なんとなく使っている方がほとんどです。

 相手にとって気持ちが入っていない対応が問題です。そこで、この「少々」を気持ちが伝わるように「理由」に変換してみましょう。
 「理由」にすれば、惰性で発する言葉ではなく、いったん自分の頭で考えるようになります。考えて発する言葉には、意図を感じてもらいやすいです。意図がある言葉なので、相手に理解してもらいやすく、結果納得感につながります。

 「少々お待ちください」→「理由+お待ちください」に変えるだけで、より丁寧な接客対応になるのです。理由がわかれば、例えば今回のお題であれば、それを基に「空くまで待つ」や「時間がないからまた今度」といった判断基準ができるので、お客様に寄り添った対応なのです。

 今回の解答例では、入口担当のスタッフでなければ「担当者が……」となるし、空席状況を把握していなければ「空き状況を確認して……」となります。
 また、すぐにご案内できる状況でも「片付けて2分で……」のように「何をして・どれくらいの時間で」とお伝えできれば、より具体的に判断してもらえるのです。お客様がご自身で判断・決断したことには納得感しかないのです。

 呼び止められたとき、新人スタッフが初期対応するとき、わからないことがあるときなど、さまざまなシーンで使えるので、ぜひ活用してみてください。

【第16回お題】●接客中級編●
 お客様がご来店されました。もしかすると2回目以上のご利用のようです……

問題
 入店から食事が終わる頃までの滞在時間内で、再来店だと感じた特徴を4つ挙げよう

▼補足情報
※来店履歴がわかるものは無しとする

 以前は初来店のお客様の特徴をお題にしました。今回は2回目以上の再来店のお客様です。必ず同じスタッフが勤務しているわけではないので、見極めができると来店回数に応じた接客の幅が広がります。

 正解者の中から抽選で、遠山啓之さんサイン入りの「サービスのチカラ 今からできる!笑顔のアクション接客編」(税込1980円)を3名に進呈します。応募締切は10月4日(月)到着分まで。

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