【参加型連載】サービスのチカラ

【第47回のテーマ】●接客上級編●リコグニション(認知力)

2022年8月25日 3:11 pm

【第46回お題】 ●入口対応編●
 ご来店された方をよく見てみると、お腹が大きな女性でした。かばんにはマタニティマークバッジが付いていました。

問題
 妊娠されているお客様に安心して過ごして食事をしていただくための接客対応を2つ挙げよう


■解答
 段差のアテンド/ソファー席の提案/背もたれがある椅子を用意/クッションまたはブランケットをお持ちする/座りやすいようにテーブルを引く/空調の風向きや風量に気を配る/アルコールが入っていないメニューの紹介/カフェインが入っていないメニューの紹介……


■解説

 今回、接客対応を挙げてもらうお題なのですが、カテゴリーは●入口対応編●です。接客マニュアルの多くは『①入店時のあいさつ②人数確認③ご案内』の対応を記しているでしょう。
 それは作業であり、作業が多くなると働いているスタッフはマンネリになり、お客様に好印象を持ってもらえることはないでしょう。

 笑顔は当然重要として、しっかりアイコンタクトを意識し行うことで、入店時からお客様のことを見て、どんなお客様なのか? 初来店なのか? など、くみ取って接客対応に活かしたいと考えています。

 第9回のお題(解答は第10回)では、初来店のお客様の見極めを、第16回のお題(解答は第17回)では、再来店のお客様の特徴をお届けしてきました。サービスのチカラとしての考え方は『接客は入口からはじまっている』のです。その意味での●入口対応編●なのです。

 ここでは、妊婦の方がご来店されたシチュエーション。マニュアルの接客では、妊婦の方に限らず、他のお客様と変わらず『①入店時のあいさつ②人数確認③ご案内』と対応します。

 アイコンタクトを駆使して『お腹が大きいな→妊婦さんかな?→かばんに目線を走らせる→バッジの有無を確認』することで、妊婦のお客様だと認識できたのです。

マタニティマークバッジの一例

 以下、解答の行動例から『こうした方がいいかも?』を言葉にしてみました。

・段差のアテンド……足元が見えづらいかも/段差の高さがわからないかも
・ソファー席の提案……ゆったり座れるように
・背もたれがある椅子を用意……重心が後ろにあると楽かも
・クッションまたはブランケットをお持ちする……深く座りづらいので背もたれの方に置いた方が楽かも/膝に置いて安心して過ごしてもらえるかも/体が冷えないように
・座りやすいようにテーブルを引く……テーブルを引いたら座りやすくなるかも
・空調の風向きや風量に気を配る……体が冷えるかも
・アルコールが入っていないメニューの紹介……摂取しない方がいいよね
・カフェインが入っていないメニューの紹介……摂取しない方がいいよね

 妊婦の方は、お腹が大きい分うまく体を動かしづらかったり、足元が見えづらかったり、体が冷えることは良くないし、摂取してはいけないものがあるので気をつけていらっしゃるわけです。
 それを元に仮説を立て、どんな行動を取ったらその方にとってより良いものになるのか? を考え、実際に接客対応をしていく。

 これがマニュアルを超えた接客であり、実は誰でもできてみんながハッピーになる接客なのです。


【第47回お題】●接客上級編●
【リコグニション……認知力】お客様個人個人のことを認識すること

問題
 初来店のお客様のお名前を知ることができる方法とは? 2つ以上挙げよう

 リコグニションは常連様を増やす方法の中で、重要度が高いです。この機会に考えてみてくださいね。


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