がんばろう外食!(支援等) ピックアップ

星付きシェフらが規模に見合った支援を提言【食文化ルネサンス】

2021年1月20日 8:06 pm

 日本の食文化を継承・発展させることを目的に、日本を代表する食の第一人者が集まり2020年9月に設立された一般社団法人食文化ルネサンス(茂木友三郎理事長)は1月20日、今回の時短営業の要請や協力金給付など一連の動きについて、飲食店の現状を知ってもらい今後に役立ててほしいとして「コロナから飲食業を守る!緊急記者会見」を開き、5つの提言を発表した。

 記者会見には、元参議院議員で同法人の専務理事である二之湯武史氏と服部幸應氏(「服部栄養専門学校」理事長)、生江史伸氏(「レフェルヴェソンス」シェフ、ミシュランガイドで三ツ星獲得)、村田吉弘氏(「菊乃井」主人)、米田肇氏(「HAJIME」オーナーシェフ、ミシュランガイドで三ツ星獲得)の理事4人に加え、オブザーバーとして、際コーポレーション社長の中島武氏、「銀座和食堂 三幸」料理長の阿部三幸氏が参加した。

 会見で二之湯氏は「前回の緊急事態宣言から約7カ月が経過しており、冬には感染拡大することが予想されていた。その間に、例えば席数を基準にして協力金の額を決めるなど、業態や規模に合った支援方法を考えるための時間的余裕があったはずだ。ここまで切羽詰まれば一律になるのはしょうがないが、ここまで何も対策が準備されなかったことに忸怩たる思いがあり、それを政府に伝えたい」との思いを明かし、その後、各参加者がそれぞれの考えを語った。

 生江氏飲食店は協力金をもらっているから黙っていろという風に、社会の分断が広がっている。協力金で得する店と雀の涙にしかならない店もある。現状では包括的に対応する法案、施策がない」

 村田氏「当店は個室のみであるが、衛生設備を導入するために多額の資金を投入した。それなのに、あまり対策してない店と一律で評価されるのなら、そこまでする必要がなかった。一律6万円は不公平すぎる」

 米田氏「前回の緊急事態宣言の時に、大阪で行政とも協力してガイドラインを作って発信した。それが今のベースになっており、しっかりと感染防止の対策をしている店も多い。また、大阪では全国よりもいち早く時短営業した。にもかかわらず感染が拡大しているのは、飲食以外の理由の方が大きいのではないか。感染経路不明の原因を飲食店にされたことの影響が大きく、時短要請されていない地方でも来店客が減っている」

 中島氏本当に飲食店が感染源なのか、その根拠を明確に示してほしい。それで本当に問題があるなら休業にも協力する。しかし、1店舗1店舗の塊が集まっての大企業。今回、大企業は億単位の打撃を受けた。政府の金融機関には真剣にバックアップしてほしい」

 阿部氏飲食業のバックには生産者や卸、酒類販売店などがある。そこにも協力金の対応が必要

 これら飲食店の意見をまとめ、飲食店の現状を広く知ってもらい、今後の対応に役立ててほしいとして、食文化ルネサンスとして以下の5つの提言を発表した。

1.時短営業を要請され、それならランチでカバーしようとしたところ、西村康稔経済再生担当相からランチ自粛発言が出され、自主的に休業に追い込まれる飲食店が増えている。それならば、はっきりと休業要請も含めて国民が行動に迷うことがない明確なメッセージを一貫して発してほしい

2.協力金は一律ではなく売上や実態に合わせて支給してほしい

3.新型コロナウイルス対策の特別措置法で罰則を入れることが想定されているが、それならば大企業にも協力金を支給してほしい

4.コロナ感染拡大防止が目的であれば、時短要請よりも飲食形態や来店人数、換気システムやアクリル板、消毒液の設置、共用部の除菌など、科学的な対策を店側、来店客側に求めることが重要である。現在のガイドラインは分かりづらく読みづらい面もあるため、ピクトグラムを使うなど分かりやすいガイドラインを発信することが必要

5.今回の対応が業界団体とのやり取りを通じた政策立案かどうか疑問であり、効果を挙げるために、今からでも関係団体と連携を深めて対策に当たることが必要

 また、服部氏は会見の最後に「20、30代の若い人に感染が増えている。知り合いの23歳の感染した子が検査で陰性になった後、1カ月後には記憶力が悪くなり、その後も微熱が続き、毛が抜け、歯も7本抜けるという後遺症に苦しんでいる。若い人がマスク着用と飛沫を飛ばさないように注意するように、後遺症の恐ろしさについても広めてほしい」と訴えた。

Print Friendly, PDF & Email