6月から実施されるHACCP(ハサップ)の義務化に合わせて、飲食店でも「衛生管理計画」を作成して文書化し、計画を実行したときの「実施記録」を日々残すことが必要となるものの、実際にどのように計画書を作成し、記録・保管・管理すればいいか戸惑う飲食店経営者も多い。
ライオンの子会社で厨房用洗浄機器・洗剤の製造販売などを手掛けるライオンハイジーンは、HACCPに対応した管理計画や実施記録を、誰でも簡単に作成して運用できる衛生管理システム「はやラクHACCP」を2月12日に発売した。
「はやラクHACCP」は、業務用製品の製造・販売に加えて、衛生検査やe ラーニングによる衛生管理教育などのサービスを通して厨房などのトータル衛生管理ソリューションサービスを展開してきた衛生管理の知見を活かして、多店舗展開する小規模飲食店事業者などを対象に開発した。
まず用意されたフォーマットに、システムの指示に従って入力するだけで、本部が作成する「衛生管理計画」と、その計画に基づいて各店舗が作業する具体的内容を記載した「店舗マニュアル」、記録を行うための「チェックリスト」などを作成。法改正などによる衛生管理項目の変更によるアップデートにも対応する。
本部作成の計画書や各店舗の入力情報などの記録を、クラウド上で一元管理することで、本部や店舗責任者はリアルタイムに現場の実施状況を把握できる。また、指示する事項や書類変更なども即時に共有できるので、現場でスピーディに落とし込みができ、本部と店舗でスムーズなコミュニケーションを図れる。
また、飲食店のスタッフにはさまざまな人がいるため、インターフェースをわかりやすく設計。実際の清掃やチェックなど作業の流れを一覧で表示し、作業内容を覚えるのではなくシステムの指示に従って作業を進めるだけでいいようにした。これにより、「作業忘れ」を防止できる。
導入する際は、専門スタッフがHACCPの導入から定着までサポートし、利用料金は応相談となっている。
2020 年8月頃には、一画面に複数店舗情報を並べて比較できる「ダッシュボード機能」を提供する予定だ。