世界規模でマイクロプラスチックを含む廃プラスチックの環境問題が深刻化し、日本の飲食店でも紙製のストローに変更するなどの動きが見られる中、菓子メーカーのブルボンが、長年培ってきた菓子の製造技術を基に独自技術(製法特許申請中)と設備を開発し、ストローとしても使えるクッキーの製品化に成功した。
クッキー素材をクルクルと巻き上げて作る製品特徴から〈コロネクッキー〉(20本×6)と名付け、カフェやファミリーレストランをチェーン展開している外食企業などを対象に、2020年1月21日から業務用ルートでの供給を始める。
開発当初は、ストローのような吸い上げ機能を付加するための素材選びからスタート。種々の素材を検討する中で、形状の加工性や吸い上げ機能の維持などの検証を繰り返した。そんな中、同社が製造・販売している中空のスティッククッキー「チュエル」をベースとして、必要な機能を持たせてはどうかとの社内提案がきっかけとなり製品化につながった。特に成型方法と機能保持の仮説検証を繰り返す開発過程で、生地の成型と耐水性を均一化させる仕上げ製法に多くの時間を投入したという。
味は同社クッキー製品のプレーンタイプと同じで、直径は12~13mm(内径8~9mm)、長さは200mm。コールドドリンク専用で、耐水の許容時間はシェイクやスムージータイプのドリンクで推奨30分間、ソフトドリンクやアイスコーヒーで推奨15分間までとなっており、長く浸しておくと耐久性が弱まりボソボソと崩れていくという。