居酒屋に行くと、あちこちのテーブルで「レモンサワー」を注文する姿は依然として多く、もはやブームから、さらに高いポジションで定着した感が見てとれる。
日本蒸留酒酒造組合が調査した「焼酎甲類の飲用実態に関するアンケート結果」(PDF)によると、直近1年間でレモンサワーを飲んだことがある人は全体で79.8%と、昨年より5.7%上昇した。41都道府県すべてで増加しており、数字上でも「レモンサワー」は単なる一過性のブームから、すっかり定番化してきた商品といえよう。
また、以前に比べて「レモンサワーを飲む回数が増えた」と回答した人の割合は全体で36.8%と昨年より8.0%上昇。特に年齢が若くなるほど「飲む回数が増えた」と回答した人の割合が高いことから、レモンサワーは若者を中心に支持されているのだ。
ハイボールに次ぐ商材として飲食店の注目度は高く、積極的にメニューに載せる店もみられるほどで、その動向を見る限り、レモンサワー市場はもう一段、さらに拡大しそうな気配すらある。
さらに、サントリースピリッツが家庭用で仕掛け、いま、飲食店に対しても猛プッシュをし始めている〈こだわり酒場のレモンサワー〉が、業務用市場でも急浸透をみせ始めた。
3月5日に発売した家庭用RTD製品〈こだわり酒場のレモンサワー〉は、2019年販売計画を当初の210万ケースから460万ケースに上方修正した。お店で飲むようなレモンサワーの味わいを家庭でも楽しめる手軽さや、酒場の壁に貼られたメニューを想起させるパッケージデザインが、消費者から人気を博しているという。
そこで同社は、2月26日に業務用として発売した、炭酸水で割るだけで手軽にレモンサワーが作れるリキュール〈こだわり酒場のレモンサワーの素コンク〉(度数40%・1.8ℓPET)の売り込みを強化。
レモンをまるごと漬け込んだ浸漬酒を使用し、果汁だけではなく果皮からの旨みも封じ込めた。レモンの酸味をしっかりと感じられ食事に合うすっきりとした味わいとなっており、本製品1:炭酸水5で割るだけで簡単に甘さ控えめのレモンサワーが提供できる。
お店の料理を引き立てる味わいが好評で、取り扱う店舗が増加中なのだとか。同社は2019年末までに取扱料飲店数5万店を目指すと意気込み、〈こだわり酒場のレモンサワー〉を瓶、缶、料飲店向け商品で展開する“三位一体”でのブランド強化を進めていく。
ちなみに日本蒸留酒酒造組合の発表によると、「レモンサワーに合う料理」は各年代とも1位が「鶏のからあげ」、2位が「焼き鳥」となっており、これらが「レモンサワー」の定番のおつまみであることが裏付けられた。
この結果を反映するように先日、サントリースピリッツがから揚げ専用の缶チューハイ〈-196℃ ストロングゼロ〈から揚げ専用塩レモン〉〉を11月26日から全国で期間限定発売するという発表もあった。
飲食店ではこれらの調査や市場動向を参考にして、「日本蒸留酒酒造組合お墨付き!!『レモンサワー』に合う料理TOP3はこれ!!」など、レモンサワーとのペアリングメニューを積極的にアピールしていくと、売上UPにつながるかも!?
なお、日本蒸留酒酒造組合のサイト「焼酎SQUARE」には「レモンサワー特集」ページや「レモンサワーレシピ集」もあるので、ぜひ活用してほしい。