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日本初の外食経営に特化した専門職大学が石川県に4月開校!【かなざわ食マネジメント専門職大学】

2021年1月5日 8:54 am

 日本初となる外食産業に特化した経営学を学ぶ日本初の4年制専門大学が4月に開校する。石川県白山市のJR野々市駅から徒歩約15分の場所に創設される「かなざわ食マネジメント専門職大学」(岡内祐一郎学長)は、金沢を中心に調理や製菓、ホテルなどの専門学校を展開する学校法人国際ビジネス学院が運営。日本フードサービス協会(JF)と包括連携に関する協定書を交わしており、産学連携により即戦力となる人材を育成する。

 まだあまり知られていない専門職大学とは、特定の職業でプロフェッショナルになるために必要な知識・理論と実践的なスキルの両方を身に付けられる大学として、2017年の法改正により設けられた55年ぶりとなる新たな大学制度だ。

「かなざわ食マネジメント専門職大学」のキャンパス

 今回開校する「かなざわ食マネジメント専門職大学」を卒業すると、店舗マネージャーに必要な基本的な知識と技術を習得したことが認められ、国際的にも通用する「学士(専門職)」の学位を得られるので、大卒と同じ学歴となる。

 専門職大学では、卒業に必要な単位のうち約1/3以上を実習・実技の授業が占め、実践力を身につけることが求められるため、同校でも全授業時間の約1/3にあたる600時間を実際の外食企業の本社や店舗で学ぶ臨地実習とし、全131単位中20単位を企業での授業で取得することが特色となっている。

 現在のところイオングループのショッピングセンター内で飲食店事業を手掛けるイオンイーハートや「丸亀製麺」のトリドールホールディングス、地元企業の「チャンピオンカレー」のチャンピオンカレーや「8番らーめん」のハチバンなど20社が授業を受け入れる予定。今後も受け入れ企業を増やしていく意向だが、夜の授業は難しいためアルコール業態は外しているという。

 また、同じく600時間を店舗マネージャーとして必要な食材の加工や扱い方、見極め方と衛生管理などを学ぶ調理学と、メニューのプランニングやマーケティングリサーチ、商品開発などを学ぶ実習科目が占める。経営学についても原価計算論など一般的な経営学科ではあまり習わない実務に役立つ科目を用意。そのほかにも、地域学や外食企業の経営に関係する法規、情報セキュリティ、デザイン思考など食分野に関するジャンルを複合的に学べる場とする。

 専任教員の半数以上が、外食に関連する各分野で実績を持つ実務家教員となり、学術系の教員とタッグを組んで、理論と実践をバランスよく学べるようにする。まずは定員40人でスタートし、学費は入学金20万円、年間100万円で別途、実習と教材の費用がかかる。高校生以外にも、すでに外食企業に勤めている社会人なども幅広く受け入れていくという。就職先としては、外食企業を中心に、食品メーカーなど外食に関わる企業を想定する。

 西口正太郎事務局長は「海や山の幸から伝統的な料理、スイーツまで食の豊かな石川県ならではの教育を提供していく。また、色々な企業で実習することで、新しい業態や商品、仕組みなどを生み出しイノベーションを起こせる人材を育てたい。そのために授業を受け入れてくれる外食企業や、自社の社員を学ばせたいという企業を募集している」と語った。