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お会計はいい値で!? 会員権も売買できるレストランが登場!!【ネットプロテクションズ & VALU】

2019年10月4日 1:21 pm

 飲食代を顧客が自由に決められ、支払いは食事後2日以内に振り込むことでレジや会計業務を不要とした会員制レストラン「OND(オンド)」が、東京・中目黒に10月1日、オープンした。

 酒10種と茶10種で100種のお茶割りを楽しめる「茶割」など3店舗を展開するサンメレ(東京・阿佐ヶ谷、多治見智高社長)が新たなチャレンジとして開発したもので、現在先行販売中の会員権は会員が1200人に達した時点で販売終了とし、ゴルフ会員権のように2次流通させて相場価格で売買できるようにする仕組みも導入した。

 この「後払い」と「会員権販売・流通」については、2社のサービスを利用している。まず顧客が価格を決めて後払いするシステムは、ネットショッピングなどで後払いできるサービス「NP後払い」を提供しているネットプロテクションズ(東京・麹町、柴田紳社長)が8月にリリースし、家事代行やイベント、セミナーなどで使われている「あと値決め」を、飲食店として初めて導入した。「会員権販売」は、仮想通貨事業を手掛けるVALU(東京・外苑前、小川晃平社長)が運営するグルメ・ファンディングサービス「Fundish」の第1弾商品となる。

 「あと値決め」は、入店時にスマートフォン(スマホ)でQRコードを読みこむと、会食中にスマホに請求フォームへのリンクが送られ、食事後2日以内に会員が決めた金額を振り込む仕組み。3日経っても振り込まれない場合は、店舗側が設定した最低価格の金額で決定となる。多治見智高社長の「シェフの経歴やミシュランの星付きなどの肩書がなくても、おいしい料理やサービス、雰囲気を提供した時にどういう価格をつけられるのか見てみたい」との想いから、「OND」では年内利用について最低価格を0円としている(来年以降は未定)。日本初のあと値決め方式ということで、運営結果は公開していく予定だ。

 ネットプロテクションズの担当者は、「食後すぐに価格を決めてもいいし、酔いがさめた翌日に思い返して、冷静に価格を考えることもできるように2日間の猶予を持たせた。最低価格を0円にすると、そのまま支払わない人がいるのではという不安を持たれることが多いものの、これまでそのような事例はほとんどない」と話す。

 一方「Fundish」は、飲食店が会員権を発行することで、お客さんや従業員とともに店の価値を高められるサービスだ。中長期的な支援が可能な会員制度にすることで、近い価値観を共有するファンが集う特別なコミュニティの形成を目指して開発された。会員権の購入枚数によってさまざまな特典を用意する。2次流通で売却するには1回以上の来店が必須で、売却手数料を支払う。10月1日に超早割として会員権を1枚4000円で発売。会員になるには3枚以上の購入が必要なため1万2000円で販売したところ、3日には用意した400枚が完売した。そのため、4日から早割として1枚4500円で400枚を販売する。 

 では、今回新たな試みに挑戦した「OND」はどのようなレストランなのか。