
多忙な卸業者にとって、顧客とのコミュニケーションのスピード感と質の両立は重要な課題であり、伝えるべき情報をスピーディーに分かりやすく提示することで受発注者は互いのコア業務に集中できる。一方、卸業者が発信すべき情報は、製品情報・新製品のPR・天災による配送遅延情報や欠品連絡など多岐に渡り、急を要するものも多い。
そこで、卸業者の販促・受発注システム〈TANOMU(タノム)〉を提供するタノム(東京・千駄ヶ谷、川野秀哉社長)は、最新のAI技術を活用し、取引先へのメッセージやチラシ、商品説明などの文章を簡単に作成できる「AI文章作成アシスト機能」を〈TANOMU〉に追加する。
同機能を使うと、簡単な指示を出す文章を打ち込むだけでAIが取引先へのメッセージ内容の枠組みを作成。訴求のための工夫が必要で文章作成に時間がかかりがちな販促メッセージだけでなく、注文を確認した旨の返信、連休前の注文忘れの注意喚起、台風などによる配送遅延情報、欠品連絡など、急いで発信したい案内文の作成などもアシストする。
さらにメッセージだけでなく、商品説明文で訴求すべきポイントをAIが提案するため、簡単に魅力的な説明文のベースをつくることができるという。
利用する際は、文章作成の指示画面に指示文を入れると、AIが指示を基に5秒程度で文章案を作成。必要に応じて、作成された文章案に手を加えて調整し完成となる。事前に既存ユーザーがテスト利用したところ、メッセージ作成と商品説明文作成での利用比率は2対8だったという。
同社では「商品説明文の作成は卸業者の重要なタスクであるものの、訴求ポイントを的確に表現する必要があるため、AIのアシストが業務の効率化につながっています。また、メッセージ作成においても販促目的のメッセージ作成のみでなく、納期変更や欠品連絡、価格改定など、フォーマルな文章で失礼のない表現を作ることに悩みがちなメッセージの作成に貢献していることが分かりました」としている。