三菱地所は、東京・丸の内エリア(大手町・丸の内・有楽町)の飲食店を対象に運営コスト低減を目的とした食材や消費財の共同調達プラットフォーム〈MEC PANTRY〉の試験運用を始めた。
その第1弾プロジェクトとして三菱HCキャピタルと協働し、精米したての新鮮な白米を提供する共同調達店「丸の内精米店」を有楽町の国際ビル内に新設した。大手デベロッパーが飲食店を対象に精米事業を展開するのは初めて(三菱地所調べ)となる。
「丸の内精米店」は、三菱地所が日本各地の農家から直接玄米を仕入れて受注ごとに精米し、メッセンジャーサービスや配送マッチングサービス、大手配送業者と連携してエリア内の各飲食店に配送するというもの。
前日正午までに注文すると精米したての米が翌日配送され、小ロットからの仕入れや無洗米、分づき米などにも対応。これにより各店舗が単独で仕入れるよりコストダウンを期待できるという。さらに、米を直接仕入れて飲食店に卸すだけではなく、丸の内エリアのデジタルサイネージなどの広告媒体を利用して、生産者や自治体、飲食店のプロモーションを販売とセットで展開する。
三菱地所では今後も〈MEC PANTRY〉のプラットフォームを活用して個別に購入している食材や消費財の中から汎用性の高い商材を一括発注することで、丸の内エリアに出店している400超の三菱地所の飲食テナントが、従来と同等かそれ以上の品質のものをよりリーズナブルに購入できるようにする。また、農作物を提供する地域の自治体とも連携することで、丸の内エリアのワーカーや来街者に地域の名産品・産直品のプロモーションを通じた地域振興に貢献することも目指すとしている。