厚生労働省は、総務省の行政改善推進会議（江利川毅座長）の働き掛けを踏まえ、調理師試験の受験希望者が、２年以上の実務経験を証明する「調理業務従事証明書」を勤務先の都合で取得できない場合でも、受験希望者の主張に正当性が認められれば、必要に応じて第三者証明などで柔軟に対応できるようにした。
行政改善推進会議は、「調理師試験には勤務先の『調理業務従事証明書』が必要だが、前の勤務先では経営者が『忙しい』と言って応じてくれず、今の勤務先では『資格を取ると退職されてしまう』と言われ、証明書を出してもらえない」といった行政相談が寄せられたことから、「勤務先の都合により『調理業務従事証明書』を取得できない場合は柔軟に対応し、受験資格を得られるようにすべき」との意見を厚労省に伝えた。
これを受けて、厚労省は調理師試験の受験資格に関する事務連絡に、「受験希望者から都道府県等に相談があった場合において、都道府県等が受験希望者の調理業務従事期間を確認し、受験希望者の主張に正当性が認められるときは、必要に応じて第三者証明等の柔軟な対応を行えるようにすることは差し支えない 」との文言を加えた。
