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「焼肉」と「寿司」業態で3年以内閉店率が5%改善!!【シンクロ・フード調べ】

2024年3月21日 8:53 am

 飲食店の出店・開業・運営向けサービスをワンストップで提供する〈飲食店ドットコム〉を運営するシンクロ・フードが、〈飲食店ドットコム〉の造作譲渡情報から閉店した飲食店の業態と営業年数をまとめた調査結果を見ると、昨年と比べて「焼肉」と「寿司」で3年以内の閉店割合が約5%改善した。一方、昨年同様に「お弁当・惣菜・デリ」、「そば・うどん」、「ラーメン」、「カフェ」の6割以上が営業3年以内で閉店している。

 「ラーメン店」と「カフェ」は、同社が実施している「出店したい業態調査」でトップ5に入る人気業態だが、同じく出店したい業態として上位にある「居酒屋・ダイニングバー」(45.7%)と3年以内の閉店割合を比較すると、「ラーメン店」(62.7%)と「カフェ」(60.2%)ともに約15%の差があり、昨年の調査結果同様にラーメン店やカフェは生き残りが厳しい業態であることがわかる。

 一方、昨年調査よりも3年以内の閉店割合が下がったのは「焼肉」(46.4%)と「寿司」(34.4%)で、それぞれ約5%低くなり改善した

 多くの業態で昨年の3年以内閉店割合の調査結果との差はほぼ2%未満にとどまっている中、「パブ・スナック」(54.4%)が約10%と差が大きかった。コロナ後も2次会以降の客足が鈍いという声が飲食店からよく聞かれるが、「バー」の3年以内閉店割合は昨年とほぼ同じ結果(58.4%)だったことから明暗が分かれた。

 営業3年を超える店舗の割合が最も高かった3業態は「和食」、「寿司」、「フランス料理」で、昨年の調査結果と変わらなかった。特に「和食」と「寿司」は、11年を超えて営業していた店舗の割合が和食が30.0%、寿司が34.4%と非常に高い割合を占めてる。同社では「3業態の中でも、特に寿司とフランス料理は専門的な技術が必要なため、開業までの障壁が高く、他業態と比較すると開店件数が低いため競合が少ないことも影響していると考えられる」としている。

 同調査は2016年1月1日~2023年12月31日の8年間で〈飲食店ドットコム〉に登録された造作譲渡情報のうち、営業年数と業態がわかるデータ3692件を対象にまとめたもの。

※参考ページ(昨年の調査結果の記事)
「ラーメン店」「カフェ」は3年以内閉店率が6割超と生き残り厳しく【シンクロ・フード調べ】
https://foodfun.jp/archives/22217