春は卒業や退職、そして入学や入社など、別れと出会いの季節である。飲食店としては歓送迎会や花見などといったイベントに期待したいところだが、果たして今年はどうだろうか。
リクルートの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が実施した2023年春の「歓送迎会」「花見」についての消費者アンケートによると、「歓送迎会」への参加回数の見込みは、増加派(「昨年より大きく増えそう」+「昨年よりやや増えそう」)が計17.9%、「花見」への参加回数の見込みは、増加派(同)が計16.3%で、いずれも2013年の調査開始以来最高の割合となった。
歓送迎会の減少派(「昨年より大きく減りそう」+「昨年よりやや減りそう」)は計0.6%で過去最低の割合に減少。「昨年と変わらない」が81.5%と最も高い割合ではあるが、新型コロナウイルスの感染拡大による影響からの回復傾向が見られる。
性年代別では、増加派は20代女性が最も多く29.2%、次いで20代男性が27.1%と若年層を中心に増加する可能性がみられそうだ。
歓送迎会の1回1人あたり想定予算は「5000円~6000円未満」が最多(30.7%)、2番目に多い価格帯が「3000円~4000円未満」(25.7%)。1回1人あたりの想定支出金額平均は3998円(前年比+113円)で、2年連続しての増加予測となった。
一方、花見の減少派(同)は計0.4%と、こちらも歓送迎会同様に過去最低の割合に減少。「昨年と変わらない」が83.3%と最も高い割合ではあるが、こちらも回復傾向は間違いなさそうだ。
性年代別では、増加派は20代女性が最も多く21.6%、次いで20代男性が20.5%と、こちらも歓送迎会同様、若年層を中心に増加しそうだ。
花見の想定予算は、「0円」の回答が前年・一昨年と比べて大きく割合が減少し、1回1人あたりの想定支出金額平均は2495円(前年比+202円)で、3年ぶりの前年比プラスの予想となった。
なお、22年の平均参加回数は「歓送迎会」が0.22回、「花見」が0.18回だった。果たして今年は「サクラサク」になるのだろうか。
この調査は2023年2月1~9日、首都圏、関西圏、東海圏に住む20~69歳の男女9860人に対して実施した。