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「飲めるけど飲まない」人でも4割は居酒屋が好き!ノンアルドリンクで差別化を【エー・ピーホールディングス調べ】

2023年2月14日 8:22 am

 最近、ネットなどで「ソバーキュリアス」という単語を見かけるようになった。「ソバーキュリアス」とは、「お酒を飲める(飲めた)けれど、しらふ(Sober)な自分を保つことに好奇心・興味・関心が高く(Curious)、あえてアルコールを摂取しない前向きな選択をすること」を指す。

 そんなライフスタイルを選択する人を「ソバキュリアン」ともいうのだとか。健康志向の高まりとともにコロナ禍も発生し、近年その機運がじわりと高まってきているようだ。

 居酒屋にとっては「飲めるなら飲んでほしいな」と思ってしまいがちだが、ソバキュリアンを取り込む工夫をすることで、商機が見いだせるのではないだろうか。

 「塚田農場」などを運営するエー・ピーホールディングスは1月27~31日、東京都・神奈川県在住の20~44歳の男女5723人に調査を行ったところ、約4割が「外食でお酒を飲まない」ということが分かった。

 その「飲まない層」のうち、「飲めるのに飲まない層」が29%、「飲めないから飲まない層」は71%だった。

 上図「お酒の強さ」は、5723人中「昨年10月以降に1回以上外食経験あり」かつ「複数名・夜の外食でお酒をほぼ/まったく飲まない」とした1050人の回答によるもの。

 「飲めるのに飲まない層」のうち70%(飲まない層全体では20%)は、自分の意志で飲まないことを選択しており、11%(同3%)は自分の意志には関係ない理由があることで飲まないという結果だった。

 「飲めないから飲まない」層(飲まない層全体の42%、全体の17%)のうち59%は、「お酒を飲まないことが理由で居酒屋を好きではない」と回答。

 その理由としては、「周りが騒がしい」21%や「酔っ払いが周りにいるのが周りにいるのが面倒」19%など以外にも、「料金に見合ったサービスが受けられない」8%、「お酒を飲まないと気まずいから」7%といった理由も見受けられた。

  一方、「飲めないから飲まない層」の中にも、「居酒屋に行くことが好き」という層は41%いた。その理由としては「料理・お酒が好き」が56%、「雰囲気が好き」42%、「人と話すのが好き」16%の順だった。

 これらのことから同社は「お酒を飲むことが前提にある『居酒屋』の概念を飛び越えたところに『塚田農場』がポジショニングできれば、アルコールが理由で来店しなかった人にも地鶏のおいしさを伝えていくことができるという可能性を感じた」という。

 独自レシピのノンアルコールドリンクを開発し、ラインナップを充実させることで、「あのお店の料理が食べたいけれど、お酒を飲まないといけないのがネック」というソバキュリアンにもリーチできるかもしれない。