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初期費用不要で新品の厨房機器を導入できるサブスクサービス開始【富士工業所】

2022年9月29日 8:54 am

 厨房機器の製造・販売を行う富士工業所(東京・尾久、渡邊恭介社長)は9月28日、イニシャルコストを抑えて出店したいという飲食店向けに厨房機器のサブスクリプションサービス〈サブスクキッチン〉https://subsckitchen.com/front)の提供を始めた。

 同社は1955年から累計1万店舗の厨房機器を製造・販売してきた実績とノウハウをもとに〈サブスクキッチン〉を開発。国内のほぼすべての厨房機器メーカーを網羅した約3000点の機器を掲載しており、今年中に1万点に増やす予定だという。

 従来の厨房機器のECサイトについては、ユーザーから分かりづらく、各メーカーの比較が難しいなどの声があったことから、性能や機能などをサイト上で比較でき、カテゴリー、メーカー、サイズから製品を検索できるようにした。契約期間は4年/5年/6年/7年/8年から選べ、期間満了後は、再度契約するか、中古価格で買い取るか、返却するかを選ぶことになる。

 同社では、「例えば、有名店で使われる300万~500万円の厨房機器を個人店で購入することは難しい。しかし、このサービスを使えば導入費を抑えて導入できるので、同じクオリティの料理を提供できる。また、新業態を短期間試す際や定借物件に出店する時にも、店舗を閉めた後に厨房機器を返却できるので使い勝手がいい」と説明する。

 申し込み料金、デポジット、保証金などの初期費用は不要で、利用者は月額利用料金と配送料のみを支払う。月額利用料は機器により異なり、火災、自然災害、盗難や商品破損の補償なども月額料に含まれる。中途解約金(残利用料+追加精算金)を支払えば解約もできる。また、Webシミュレーションで複数の機器を使用する場合の月額金額を簡単に算出できるほか、厨房設計の無料相談サービスも提供する。

「サブスクキッチン」サイトより引用

 同サービスでは、富士工業所が厨房設備を購入し、提携しているリース会社が金銭面の契約を担当。期間満了で返却される厨房機器は富士工業所が引き受ける。そのため、契約が1巡する頃には中古機器を保有することになるため、金額を低く設定した中古機器のサブスクも計画している。

 さらに今後、〈サブスクキッチン〉のノウハウを活かし、大型機器から包丁やボウルなどの消耗備品を比較検討して購入できる業務用厨房機器のECサイトの展開も予定しているという。

※参考※
「サブスク」:新品(または中古)を定額で好きな期間利用でき、利用後は返却・交換(または継続)・購入から選べる
「レンタル」:ほとんどが中古品となり定額で決められた期間借りることができ、利用後は返却のみとなる