味の素は6月1日、人手不足などでポテトサラダを手作りすることが負担になっている飲食店やホテルなどをターゲットに、手作り品質を追求したロングライフ(LL)サラダ〈十勝ポテトサラダ きたあかり〉1㎏×8を発売する。
ポテトサラダ作りは時間や手間がかかり、じゃがいもによって味にブレも生じやすい。また、人手不足に加えてじゃがいもの安定確保も難しくなることから、やむなくメニューから外す飲食店が増え始めているという。
そこで同社は、手作りとそん色のない品質のポテトサラダ開発に着手。JA士幌町と提携し、北海道十勝地方の4町5農協で構成される「士幌馬鈴薯施設運営協議会」で厳選された十勝産「きたあかり」のみを使用することとした。果肉が黄色くホクホクした食感で栗のような甘みがある「きたあかり」は、ポテトサラダに適した品種の1つで、ブランド力が高い一方で流通量が少ない品種でもある。
今回、手作りに近いレシピを再現するため、水分量を従来品の半分以下となるギリギリの量に減らすことで、ホクホクとした仕上がりを実現。形状もゴロゴロとした手作りの食感を感じられるよう大きめのダイス状とし、素材の良さを活かすためのベースドレッシングの配合を割り出し、不自然な白さや調味料感がなく店舗でアレンジしやすいシンプルな味付けとした。「きたあかり」の味が濃いため、塩味や燻製、チーズなどとの相性が良いという。
外食におけるポテトサラダの推定市場規模は約800億円にのぼり、そのうち約60%が手作りでの提供となっている(外食店売価ベース、2020年食品マーケティング便覧、ぐるなびデータライブラリをもとに同社が試算)。今回、手作りのポテトサラダを提供している関東の6店舗で、同製品のヒヤリング調査を実施したところ、全店舗で「手作りと遜色なく、既存のLLサラダの概念を覆す品質」と評価されたという。
同社では、これまでLLサラダを使用しておらず、1皿450~500円以上で手作りのポテトサラダを提供している店舗をメインターゲットに想定。冷蔵で45日間保存でき、和えるだけで手作りと同等の品質で十勝産「きたあかり」使用を銘打てるポテトサラダを提供できる点を訴求していく。