【参加型連載】サービスのチカラ

【第31回お題】 ●言葉遣い編●接客あるある「こちらの席でお願いいたします」

2022年3月5日 11:07 am

 時短や休業が続くご時世ですが、お客様が触れる箇所に目を向けて、より良くすることができる時間と捉えてみると有効活用できるのでは? そんな前回の解答と解説から。

【第30回お題】 ●オペレーション編●
 お店を構成する要素の『居心地」に関するお題

問題
 五感の一つ『触覚」で、お客様に居心地の良さや飲食の楽しさを演出するも
のを箇条書きで4つ挙げよう

補足情報
 ※舌触り以外で


解答
 メニューブックのべたつきや折れ/テーブルや椅子のがたつき/テーブルのべたつき/椅子のざらざら/ソファー席のゴミ/木が素材の割れやトゲ、ささくれ/ブランケットのゴワゴワ/クッションの傷み/シルバーや箸、グラスのべたつき/靴を脱ぐ掘りごたつ式席の床/カスターセットのべたつき……の解消


解説

 大前提として、お店の「居心地の良さ」を演出する基本要素3つが「照明」「空調」「音響」です。その上で今回の「触覚編」は「第13回 五感を活かす~聴覚編~」「第21回 同~嗅覚編~」に続く、お客様に五感で感じていただく「居心地の良さ」シリーズの1つです。

 聴覚・嗅覚には「ポジティブ」「ネガティブ」の二面性があり、可能な限り「ポジティブ」なことを取り入れ「ネガティブ」なことは減らし、居心地の良さを演出します。

 触覚に関しては「ポジティブ」さは当然のことなので、解答例のように「ネガティブ」さの解消がテーマに。それぞれの解説をしていきましょう。

①メニューブックのべたつきや折れ……素材によってドリンクや油の跡でシミやべたつきが出るので、お客様がお帰りの際は拭き上げを。折れは、見た目も良くないが触り心地も良くない。メニューブックは接客の武器の1つとして、丁寧に扱うよう心がけを
②テーブルや椅子のがたつき……食事中にガタガタするテーブルや椅子では楽しめないので、アジャスターやコルク片などで調節を。特にセッティング時に気にしてほしい箇所
③テーブルのべたつき……ドリンクや油の拭き残し注意。手で触る他、お客様の洋服に付いてしまうことも。テーブルの縁も気をつけて
④椅子のざらざら……意外とお客様が手をつく場所で、それによってざらざら感じることも。特にお子様が多いお店は注意
⑤ソファー席のゴミ……素材によっては液体の他、お米や揚げ物のカスなどが乾いて張り付いていることも。また座面と背面の間にゴミが溜まり視覚的にも印象が悪くなるので定期的な清掃を
⑥木が素材の割れやトゲ、ささくれ……時間が経ち乾燥すると、木は傷んでいき、触り心地以上にケガの原因になりかねない
⑦ブランケットのゴワゴワ……基本、寒い時期にしか使わないため、洗濯やクリーニングをせずに仕舞ったり出したりしていませんか? 油やほこりなどが付着しているので、定期的に清潔に
⑧クッションの傷み……布製はもちろん、革製のものはひび割れが見た目も触り心地も残念な印象を与えてしまう
⑨シルバーや箸、グラスのべたつき……これは衛生的にもNG。しっかり洗い、一本一本拭き上げを
⑩靴を脱ぐ掘りごたつ式席の床……お客様にとってはお座敷感覚で足を伸ばせるから、居心地の良い席。靴を脱いでいることもあり足裏で感じてしまう。掃除しにくい場所であるため、手を抜かないこと。
⑪カスターセットのべたつき……醤油や塩コショウなど、持ち手はもちろん、カスターセットの受け皿や注ぎ口の汚れは、衛生的にも機能的にもNG。触り心地もストレスになる

 触り心地が良くなければ、他も良くない印象を与えてしまいます。また、安心安全を預かっている観点からも、衛生的なことは当然であり、ものによってはケガのリスクもあるので「ネガティブ」だと次回来店には選ばれないです。

 お客様は食べた味の印象だけではなく、全身を使って感じていることを知り、五感で楽しんでいただくことへのこだわりを持って整えましょう。


【第31回お題】 ●言葉遣い編●
 お客様がご来店され「ご案内いたします」と声をかけ「こちらの席でお願いいたします」とお伝えした

問題
 「こちらの席でお願いいたします」この言葉遣いをより良く変換しよう


 正解者の中から抽選で、遠山啓之さんサイン入りの「サービスのチカラ 今からできる!笑顔のアクション接客編」(税込1980円)を3名に進呈します。応募締切は3月14日(月)到着分まで。

 応募は以下のURLからお願いします。新聞を購読していない場合でもまったく問題ありませんので、どうぞお気軽に! たくさんのご応募、お待ちしております!

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