【第35回お題】 ●接客中級編●
はじめに注文したいものが決まったお客様が、オーダーをしたくてスタッフを探していましたが、見つからないので「すみません!」と呼びました。
問題
お客様は注文するものが決まってから「すみません!」と呼ぶまでの間に、無意識に行動でサインを出しています。そのサインを2つ挙げよう。
■解答
①メニューを置く②顔を上げる③キョロキョロとスタッフを探す④手を挙げる⑤手を振る……
■解説
私が接客をしていて心がけている1つに、お客様に『呼ばれない』というものがあります。外食するお客様は、空腹を満たすための『飲食』とは別に、少しでも『楽しく過ごしたい』という気持ちがあるはずだと考えています。
例えば、食事しながら読書をしたり、久しぶりに仲間に会ったり、何かのお祝いをしたり、今日あった嫌なことを忘れたかったり……空腹を満たすだけなら、わざわざ外食する必要がありません。
それでも空腹を満たすことだけが目的のお客様もいらっしゃると思いますが、その場合でも、少しでも手を煩わせたくない想いがあります。そんな接客ができれば、お客様の期待値は超えて、例え全国にある似たようなお店だとしても、わざわざそのお店に通ってくださるはずです。
今回のお題のように『呼ばれない』を意識し気づくため、私が普段から指標にしている『呼ばれてはいけない8カ条』というものを紹介しましょう。
8カ条とは、8つのシーンのことで『①ファーストオーダー②セカンドオーダー③バッシング④備品⑤リフィル⑥トイレ⑦デザート⑧会計』の、お客様が呼ぶ可能性が高いシーンです。
そのお客様が『~したい』や潜在的に『~してほしい』と思っていることは、その直前に言動や行動に表れるため、そのことを『呼び動作』(「すみません」の直前の『予備』と『呼ぶ』をかけています)として気にするようにしています。
今回のファーストオーダーのシーンでは、まず大前提として『絶対』オーダーされるタイミングだということです。しかし多くの飲食店では、席までご案内したら放置しています。
働いている側はそんな意識はないかもしれませんが、お客様から呼ばれるのを待っているのが現状です。実際に、自分が食べに行ったときのことを考えてみましょう。スタッフに気づかれず、オーダーするために声を出して呼びたいですか?
ファーストオーダーの『呼び動作』は、メニューを見て決まった後から始まります。
①メニュー表を置く→②顔を上げる→③キョロキョロとスタッフを探す→④手を挙げる→⑤手を振ってアピール→「すみません!」と呼ぶ……。
そのため手が上がる前の③までには気づいて近づきましょう。つまり、いきなり「すみません!」と呼んでいないことに気づけるはずです。呼ぶまでの間には、このような行動を取っています。
もちろんもっと複雑にたくさんの行動があるかもしれません。まずは『呼び動作』というものがあり、それを気にするところから始めれば、そのたくさんの行動に気づけるようになります。結果、気づいてくれて「ありがとう」に変わります。
「すみません!」と呼ばせてストレスにするか。「ありがとう」と感じてもらいリラックスして時間を過ごしていただくか。接客の分岐点だと思いませんか?
よく、攻めの接客といって、お客様に話しかけることと勘違いされる方もいますが、そうではなく『積極的にお客様の表情・行動・会話を見聞きし、気づく』ことを意味します。受け身の接客は、お客様のことに気づかない接客ということです。
接客力が上がる肝として、次回も『呼ばれてはいけない8カ条』からです。
【第36回お題】 ●接客中級編●
お客様が食事をしてしばらくすると、スタッフに近づいてきて「すみません。お手洗いはどこですか?」と聞いてきました。
問題
スタッフに近づいて「すみません」と声をかけるまでに、恐らくお手洗いに行きたいであろうサインを出しています。そのサインを2つ挙げよう
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