
ミステリーショッピングリサーチ(覆面調査)などを手がけるMS&Consulting(東京・小伝馬町、並木昭憲社長)は、2021年10月20~21日の期間、ミステリーショッピングリサーチに登録している調査員1078人に、「飲食店や小売店で今後も続けて欲しい感染症対策」(https://tenpoket.com/info/news/netanalysis211102)を行った。
最も続けて欲しいとの声が多かったのが「入口の手指消毒用アルコールの設置」で、僅差の2位が「スタッフの適切なマスク着用」となった。この2つについては約7割の人が「無くなるとちょっと嫌」「今後も続けて欲しい」と思っている感染症対策であることがわかった。
男女別で比較すると、全体的に男性よりも女性の方が「続けて欲しい」と思っている割合が高い。特に「お客様退店後の備品や机の消毒」については男性よりも20pt以上高くなっていた。
「今後も続けて欲しい感染症対策」を性別・年代別に見てみると、特に、
- 他のお客様との接触を避ける工夫(距離をあけた席配置、アクリル板の設置、待機列で間隔をあける案内など)
- 利用するお客様に対する感染症対策のお願いの掲示(マスクの着用など)
では、男性よりも女性、20~30代よりも40~50代の方が、感染症対策が無くなると嫌だとと感じていることから、自店の主要な顧客層に応じて続けるべき感染症対策については違いが出ることが予想される。
「感染症対策を続けて欲しい」と思った理由について聞いたところ、大きく下記3つの視点に分類できた。
- 第6波の懸念など、まだ油断できないから
- インフルエンザ等、他の感染症対策にもなるから
- コロナ禍を経験したことで清潔感に対してより敏感になったから
同社は「この2年近くに及ぶコロナ禍が、清潔感や感染症対策に対する消費者の心理や価値観を変えたことが推察される」とした上で、「コロナ禍が終息した後も、店舗やスタッフの清潔感については、引続き高い水準を目指すことが求められる可能性がある」と指摘する。
以下、具体的なコメントを紹介する。
- 飲食店では、コロナ禍以前でも、前のお客様の退席後の客席の片付け・清掃は徹底して欲しいと思っていた。コロナが終息した後も、清掃イコール消毒との考えが根付いていくとお店の清潔感が保たれて安心して利用できると感じる。(神奈川県・50代女性)
- マスクで絶対安全とは思っていないが、このご時世にわざわざマスクをしていないスタッフさんやそれを許容している会社は信用できないので、できれば利用したくない。(東京都・20代女性)
- コロナだけでなく、インフルエンザの予防にもなるので、ある程度の衛生対策は継続すべきだと思うから。(東京都・50代男性)