※この記事は、「日本外食新聞」の新連載を特別に無料公開しているものです。
こんな時期だからこそ、他店が営業していないことで、初めて知ってもらえたお客様もいらっしゃいます。せっかくのチャンスを絶対に活かしましょう。そのためにも、自主トレ、脳トレ、イメージトレーニングが接客でも重要なのです。
前回のお題は、今現在時短営業をしている地域ではすぐに活かせないかもしれないですが、似たようなシチュエーションは起きるはずなので、ぜひ脳トレしていきましょう。それでは前回の解答と解説を。
【第10回お題】 ●接客上級編● 問題 ▼補足情報 |
■解答■ 料理名は、自店舗や想像上の店舗で考えたとしても、このお客様を推察してから出してみましょう。 例:カクテルシュリンプ・ゼッポリ・トリュフ塩のフライドポテト・空心菜炒め・小さめのラーメンなど 理由が①「もう少し何か食べたい」に応えている料理②自店舗のオススメ料理で、下記解答から理由を導き出してみましょう。 |
■解説
このお客様の情報整理とそこからの推察を。
①2軒目利用…あまりたくさん食べない?/まだ飲まれる?/時間が過ごせればお店はどこでもよかった?
②1軒目が焼肉店…お肉は食べないかも/味は濃いものよりあっさりさっぱりかも/塩味が強めの方が良いかも/フィンガーフードが食べやすいかも
③「もう少し何か食べたい」…焼肉店ではおなかいっぱいにならなかった/おつまみ系ではなく少しおなかに溜まる系/「もう少し」なのでボリュームはいらない/意外と麺類を食べたいかも/「もう少し何か食べたいけど、この店には何があるの?」と言葉が続きそうなので初来店の可能性
このように①からは来店目的や利用動機が推察され、②からは味の方向性が、③はボリューム感がそれぞれ見えてきます。この推察を活かし、質問しながらオススメする料理を絞っていきます。
多くの2軒目利用のお客様は、必ずしも行きたかったお店とは言い切れない、むしろお店のことを知らない可能性やメニュー内容を知らない可能性が高いです。そのため答えやすい質問を投げながら、お客様の心の中(潜在ニーズ)を探っていきましょう。
①焼肉店のこと…「1軒目はどちらだったんですか?」「あそこ人気ありますよね」「何がおいしかったですか?」
②味…「あっさり系がいいですか?」「さっぱりしている方がいいですよね?」
③ボリューム・品数…「まだおなかに入りそうなんですね?」「つまめる料理もあった方が良いですか?」「飲んだ後は意外と麺類が食べたくなりますよね」
初来店の可能性もあるので、これを機会にお店の存在や使い勝手、接客・料理などを知ってもらい、再来店につなげましょう。そこで記憶に残す手段の1つが「自店舗のオススメ料理」です。
また、来店時間から2軒目利用の推察もできるので、先手で「2軒目ですか? おなか一杯ですか?」のように伺って、オーダーの組み立てができると素晴らしいです。このお客様には、つまみ系だけにならないように接客しましょう。
そして今回のお題は【接客上級編】でした。上級者に伝えたいことは「お客様を知ろうとする」チカラです。
「2軒目だから食べない」のように決めつけず、目の前のお客様の表情・行動・会話などから情報をくみ取り、それを活かすことで「顧客(customer)」ではなく「個客(personal)」に合わせた接客をしてほしいのです。その積み重ねが厳しい今の時代を生き抜く接客になると信じています。
【第11回お題】●接客中級編● 問題 ▼補足情報 |
私には、いま小学生の子供がいるので、お客様目線で「こうした方がいいな」と、気づくことが多くなりました。ぜひグループワークで共有しておきましょう。
正解者の中から抽選で、遠山啓之さんサイン入りの「サービスのチカラ 今からできる!笑顔のアクション接客編」(税込1980円)を3名に進呈します。応募締切は8月4日(水)到着分まで。
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