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3LPETボトル入り〈一番搾り生〉も!! 2タップ式新サーバー「TAPPY」試験導入へ【キリンビール】

2020年10月20日 11:16 am

 「お客さんには新鮮でおいしい〈一番搾り生〉を提供したいけど、このコロナ禍で客足も鈍いからなかなかハケないし、大樽だと鮮度が落ちるのが心配」「人手が足りなくて、重い大樽の持ち運びやサーバー洗浄が手間で大変」──という悩みを持つ飲食店にとって、朗報かもしれない。

 キリンビールは、3ℓPETボトルで〈キリン一番搾り生ビール〉(以下〈一番搾り〉)や新製品の〈キリンサワー〉を提供できる、2タップの新たなサーバー「TAPPY(タッピー)」を、11月16日から愛知・石川・富山・福井・福岡・宮崎の6県で、小規模飲食店を中心にテスト展開する。

 現時点では台数は未定。2021年には全国展開の予定だ。「タップ・マルシェ」と異なり、通常の樽生製品と同様に酒販店への発注となる。

3ℓPETボトルで〈一番搾り〉と〈キリンサワー〉が提供できるサーバー「TAPPY(タッピー)」

 コロナ禍での外出自粛によって消費者の外食頻度や飲食店滞在時間が減少し、ビール1樽あたりの消費時間が長期化することで、小規模飲食店を中心に、新鮮で風味がいいビールの提供が難しいケースが発生している。

 また、重いビール大樽の持ち運びやサーバーの洗浄作業は、飲食店にとっても負担となっていることに同社は着目した。

 「TAPPY」で3ℓPETボトルにて用意することで、新鮮な〈一番搾り〉の提供が可能になり、顧客満足度や来店動機の向上、〈一番搾り〉ブランドの価値向上が見込める。


 従来の樽詰生ビールサーバーに比べて「TAPPY」は製品の取り付けやサーバー洗浄が簡易であるため、飲食店におけるオペレーション負荷の課題を解決できるほか、「人件費や洗浄時にロスするビールも減らすことができ、平均的な店舗で年間当たり16万円のコスト削減も期待できる」(同社)とする。

 また、ワンウェイ容器を採用することで、ビールの空樽回収作業が不要になり、物流負荷の低減や物流費も抑制できるとする。なお、同社の「タップ・マルシェ」とはチューブタップの内蔵機構や泡の出し方などが異なるため、ボトルカートリッジの互換性はないという。

 なお、「TAPPY」は〈一番搾り〉のほかプレーンタイプの〈キリンサワー〉(アルコール度数8%)も提供でき、市場が拡大している「RTD(サワー・チューハイ)」需要の高まりにも対応する。