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コンパクトで実力派!話題の卓上型調理機はこれだ !! @FOOMA JAPAN

2019年10月8日 1:18 pm

 かつてのような厨房スペースを広く持てる大箱の店舗がどんどん減り、小型店舗が増える中で、セントラルキッチンを持てない企業では、小型で役に立つ厨房機器のニーズが高まっている。7月に東京ビッグサイトで開催されたFOOMA JAPANで見つけた、コンパクトでありながらも強い味方となる卓上型調理機器をピックアップした。

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カーボンヒーターで備長風に焼き上がり(kitazawa)

 業務用厨房機器の設計・施工・販売を手掛けるkitazawa( 東京・渋谷、北川正樹社長)が開発した、高性能な専用カーボンヒーターを搭載した焼成機〈いぶし銀+〉が人気となっている。

 カーボンヒーターは少ない電気容量で発熱するため、5秒で焼成温度まで一気に上昇。調理効率が上がり、ガスや電気熱源の機器に比べて大幅に電気料が安くラニングコストを削減できる。

 ふっくらジューシーな焼き上がりに仕上がり、特許出願中の独自焼きシステムを使うと、食材に豊かな炭の香りをつけることができる。

 またオプションの専用架台を使えば、炭だけでなくわら、松葉、さくらなどの風味を焼き物にプラスして焼き上げることもできる。特殊加工した粉末タイプのものを素材として使うため、誰でも簡単に調理できる。

 サイズは4種類あり、最小サイズは幅560×奥行210×高さ365㎜となっている。

省スペース追求したエアー駆動の串刺機(共栄エンジニアリング)

 

 共栄エンジニアリング(東京・蒲田、村田幹雄社長)は、徹底して省スペースにすることにこだわり、幅330×奥行650×高さ370㎜というコンパクトさを実現した卓上型トレイ式串刺機〈KKS-860〉を開発した。

 1度に5本の串を刺すことができ、製品が触れる部分は工具レスで簡単に脱着できるように設計。誰でも簡単に分解・洗浄・殺菌・組み付けできるようにした。

 また、エアー駆動のため機械の丸洗いも可能で、水がかかっても大丈夫なため、置き場所も選ばない

 製品トレイを交換することで焼き鳥などの角切り肉、ミートボール、つくね、ソーセージ、ウィンナー、フランクフルト、野菜などさまざまな形状の具材を串刺しにでき、串も丸串、平串、鉄砲串などに対応する。

 仮に複数の作業者が食品トレイに食材を置く作業を行い、機械のオペレーターがトレイの挿入、串刺しボタンのプッシュ、串刺し後のトレイの取り出しといった作業に専念した場合、1時間に3600本という大量の串刺しも可能となる。

スチーム専門会社が最小コンベア式開発(直本工業)

 スチームオーブンやスチームアイロン、スチームボイラーを製造販売している直本工業(大阪・天王寺、直本行雄社長)は、幅769×奥行572×高さ419㎜のコンベアタイプのスチームオーブン〈SFC-240 UL-50〉を開発した。

 スチームコンベクションオーブンは、庫内に熱風を循環させて乾燥を防ぎながら加湿するために水蒸気を使うのに対し、同社のスチームオーブンは、過熱水蒸気を食材に直接吹き付け、効率的に熱を与えて調理するという違いがある。

 これにより調理庫内が無酸素に近い状態になるため食材の酸化を抑えるとともに、過熱水蒸気が食材に触れた際に発生する凝縮熱で一気に焼成するので食材の持つ旨味や水分を閉じ込めおいしさが長持ちするという。また、ムラのない焼き目をつけたり、異なる食材を同時に調理しても匂い移りしないなどの効果もある。

 今回の製品は、同社のコンベア式スチームオーブンの中で最小で、消費電力も4kWと省電力化を実現。庫内温度と調理時間を設定すればスタートを押すだけなので、誰でも簡単に調理できる。

 調理庫の高さはそれぞれの店舗の希望に沿って調整する。パンからさばなどの焼き魚、ハンバーグなどの肉料理までさまざまなメニューに活用できる。

日本外食新聞2019年10月5日号掲載