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忘・新年会の平均予算予測額は4896円! 3年連続で過去最高額を更新【HPグルメ外食総研調べ】

2024年12月13日 2:05 pm

 リクルートの外食市場に関する調査・研究機関であるホットペッパーグルメ外食総研が、今年度(2024年12月~25年1月)の忘年会・新年会(以下、忘・新年会)について実施した「消費者アンケート」によると、1回当たりの平均予算額は4896円となり、3年連続で過去最高額を更新する予測を示した。

 忘・新年会の予算について、昨年度実際に使った金額(参加費)と今年度の想定予算(想定額)を質問したところ、想定予算では1回当たり「5000円~6000円未満」(36.5%)が最も多く、過去年度の参加費の同価格帯では2番目に高い割合となっている。次いで「3000円~4000円未満」(17.0%)の割合が高くなっているが、「4000円~5000円未満」(16.9%)とは僅差であった。

 今年度の平均想定予算は4896円(前年比+211円)と3桁の増額予測となり、3年連続で過去最高の想定額となった。昨年度の忘・新年会では、実際の参加費(平均5090円)が想定額(平均4685円)よりも高く、2012年度の調査開始以来の最高額で初の5000円台となった。同総研は「例年、想定額よりも実際の参加費の方が高くなる傾向があることから、今年度の参加費が4年連続で過去最高額を記録する可能性もありそうだ」との見通しを示した。


 参加回数の見込みでは、昨年度より「大きく増えそう」と「やや増えそう」の「増加派」が計12.7%で、昨年度より「大きく減りそう」と「やや減りそう」の「減少派」が計3.2%となり、増加派が減少派を上回った。同総研は「前年比でみると増加派は減少しているものの、今年度もコロナ禍からの回復傾向は続く見込み」とコメント。平均参加回数(0回を含む平均)では、忘年会が0.59回(前年度0.46回)、新年会が0.31回(前年度0.26回)と共に増加傾向であることから、この点からも回復が見込まれるとした。

 参加方法別で見ると「外食」は、昨年度より「大きく増えそう」「やや増えそう」の「増加派」が計12.5%、昨年度より「大きく減りそう」「やや減りそう」の「減少派」が計3.1%と増加派が減少派を上回った。一方、「オンライン開催」についても、増加派が減少派を若干上回っており、コロナ後の宴会シーズンでも一定の割合で残ることが示唆された。

 忘・新年会の相手については、コロナ禍で「友人・知人関係」の割合が高まったが、ここ3年は「会社・仕事関係」の割合が回復して最多割合(今年度32.7%)を記録。ただし、コロナ前の19年度の「会社・仕事関係」(45.1%)と比べるとまだ差はある。

 今回の結果では、「会社・仕事関係」に次いで「友人・知人関係」(24.5%)が高いが、昨年度(27.4%)からはやや減少。性年代別では、男性30~50代で「会社・仕事関係」の割合が4割を超え、他の性年代に比べ顕著に高かった。

 同総研は参考として、〈ホットペッパーグルメ〉の24年12月~25年1月の予約状況(11月21日時点)を、19年度(コロナ前)・23年度の各年同日時点と比較した結果を公表(実数は非公表)した。

 予約件数は19年度比で170.6%、23年度比で125.9%。予約人数は19年度比で133.1%、23年度比で137.2%と、いずれも増加傾向にある。また、1予約当たりの平均人数は19年度と比較すると78.0%と下回り、少人数化の傾向が続いている。同総研は「今後、企業宴会など大人数での予約の回復が期待される状況である」とした。

 同調査は首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県)、関西圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県)、東海圏(愛知県、岐阜県、三重県)に住む20~69歳の男女を対象に、11月1~12日にインターネットで実施され、7642件(首都圏3898件、関西圏1992件、東海圏1752件)の有効回答を得た。