新型コロナウイルスも感染症法5類に分類され、飲食店のにぎわいも戻りつつある中、テイクアウトや持ち帰りの需要はどの程度残っているのだろうか。
調査会社のマイボイスコムが、3回目となる「飲食店のテイクアウト・持ち帰り」に関する調査を実施したところ、テイクアウト・持ち帰り利用者は62.1%と20年調査の67.5%と比べてやや減少しているものの、依然として6割が利用していることが判明した。
利用頻度は、「月に1回以下」が直近1年間利用者の59.6%。週1回以上は1割強、男性10~30代や女性10・20代で高くなる傾向が見られた。
直近1年間利用者に対してテイクアウト・持ち帰りを利用した店の認知経路を聞いたところ(複数回答)、「以前その店で食べたことがある」が62.8%、「店の前を通った・見かけた」が32.3%、「店舗のホームページやアプリ」が14.9%となった。
利用頻度が週4~5回・週2~3回の層では、「店の前を通った・見かけた」が各40%台と、他の層より高くなっている。
利用する際の重視点(※飲み物だけのテイクアウトは除く・複数回答)では、「味が好み」が63.2%、「店への近さ、アクセスの良さ」「持ち運びやすさ」「待たずに持ち帰れる」「食べやすさ(容器、入れ方・盛り付けなど)」が各3割前後となっている。
テイクアウト・持ち帰りをする時に困ったこと、不満に感じたこととしては、「弁当の中のタレが傾いて、容器の外にこぼれていることが多い(男性54歳/週2~3回利用)」や、「液体物(ジュースやスープ)は少し持って帰るのが怖いので、容器がもっと安定したら良いなと思います(女性19歳/月に2~3回利用)」など容器についての不満が見られた。
また、「欲しいメニューが販売されていない店舗があった(男性35歳/月に2~3回利用)」や、「ホットサンドはお店で温めてからでないと販売してもらえないものがあり、自宅に着くまでに冷めてしまうので諦めました。卵が入っているなど、衛生面での理由だと思いますが、残念でした(女性29歳/週1回利用)」といったメニューに対する不満も散見された。
「狭い店などメニューを事前に決めていないとレジ前でゴタつく。入り口に写真入りのメニューがあるとゆっくり選べる(女性71歳/月に2~3回利用)」など、店側の工夫によって解消できる内容もみられた。
この調査は2023年7月1日~5日、9649人を対象にインターネット上で実施された。