ある展示会会場を歩いていて、出会った企業がある。その企業は緑一色だった。それもそのはず、置いてある商品はすべてセロリの加工品だ。それ以外の商材は一切ないという潔さ。
おき商店(埼玉県入間市、隠岐健太郎社長)は、セロリ加工専門メーカー。もともとは漬物メーカーだったのだが、セロリ製品が好評でよく売れたことから、10年前ほどからセロリに特化したという。
セロリは使い勝手がいい野菜の反面、意外に足が早く使いきれないケースも多い。また、加工するための人手が足りない──といったことも。
そこで同社では、セロリの浅漬や惣菜用のカットセロリ、冷凍のペーストなどさまざまに加工した商品を用意した。産地は米国産やメキシコ産などが主。カットも斜めやみじん切りなどバラエティ豊富だ。
小売では食材スーパー「カルディ」などでも浅漬けを売っており、SNSではおいしいと評判のよう。サラダや炒めもの、スープや餃子の具材など、さまざまに使えるセロリを加工してくれているので、使い勝手もよさそうだ。