【参加型連載】サービスのチカラ

【第34回のテーマ】●接客中級編● せっかくのオーダーが欠品だったとき

2022年4月5日 1:01 pm

【第33回お題】 ●言葉遣い編●
 「失礼いたします」と料理を運び、また「失礼いたします」とドリンクを運び、何かと「失礼いたします」と言いがちです。

問題
 「失礼いたします」以外でお客様の空間に入る際のフレーズを考えよう

補足情報 ※今回のシーンはオーダーを伺う際に絞ります


■解答
 「いかがですか?」「お決まりですか?」「気になるものはございますか?」「わからないことはございますか?」など

■解説
 「失礼いたします」は、当然正しい言葉で、必要な言葉です。「失礼」自体は、マナーをわきまえないことや礼儀に欠けることの意味です。そのため「失礼いたします」とは「失礼な行動を許してください」という意味になります。

 日本語実用表現辞典では「自分の行動の断りを入れるとき」「謝罪の念を表すとき」「感謝の念を表すとき」の主に3通りで用いられるとされています。

 元々はそういった意味で使用していたと思いますが、接客マニュアルなどで定型文化し、今となっては本来の意味を理解して使っているスタッフはどれだけいるでしょう? お客様の空間に出入りする際に使う……という使用方法が目的となっていませんか?

 「失礼いたします」をウエイターやランナー(運ぶスタッフ)みんなが、オーダーテイクやご提供・バッシングの度に出入りで計2回使うと、お客様としては何度も「失礼いたします」を聞くことになります。

 本来は空間を邪魔しないための言葉が、逆に邪魔する言葉になってしまう。せめて、ウエイターはお客様との絶妙な距離感から信頼関係を構築してほしいので、オーダーテイクではお客様のシチュエーションを考え、それに応じたフレーズを使ってみましょう。
 大きく4つのフレーズと、アレンジ例を含めて計8つを解説していきます。

①「いかがですか?」……万能タイプ。一番シンプル。メニューが決まってからはもちろん、決まる前でも使いやすい
②-1「お決まりですか?」……相談タイプ。1つでも決まっていそうならOK。相談に乗りながらオーダーテイクができるので、スタッフは多少の商品知識が必要。1品でも決まっていれば早めにご提供もできる
②-2「お決まりのものがあればお伺いいたします」……相談タイプを少し丁寧な表現に
③-1「気になるものはございますか?」……未決定探りタイプ。何も決まっていなかったり、迷って決めかねていたりと、オーダーまでに時間が経過した際に効果あり
③-2「何か候補はございますか?」……未決定探りタイプのアレンジ。「これもいいけどあれもいい」といくつかで悩んでいる方に「候補」という飲食店では聞かなそうな言葉だが、共感する言葉として使用
④-1「わからないことはございますか?」……説明タイプ。お客様同士で相談中、特に何もわからない初来店のお客様に商品紹介することも想定したフレーズ。セカンド(追加)オーダーの際も可
④-2「わからなければご説明しますよ」……決まっていないのにオーダーを取りに来られると困るお客様に「説明」するとお伝えして入ると安心感を与え、距離感も縮まる
⑤「メニュー沢山ありますよね。わかりますか?」……同調タイプ。メニューが多い店で圧倒的な効果を発揮! お客様のメニューに対する第一印象を代弁することで同調でき、自然と笑顔もあふれる

 接客力を上げるにはお客様の「表情・行動・会話」の見聞きにより、そのお客様の顕在(思っていること)・潜在(気づいていないこと)のニーズをくみ取りやすくなります
 そのニーズに合わせた声のかけ方……フレーズは、ある程度の数になるはずです。そんなこだわりを持って定型文からの脱却でファンを作っていきましょう。


【第34回お題】 ●接客中級編● せっかくのオーダーが欠品だったとき

 お客様に、お店人気ナンバー1の料理をオススメしてオーダーをいただいた。

問題
 残念ながら、しばらく経って欠品だとわかったときのお客様への声かけ

補足情報
 ※自分の把握不足

 人気ナンバー1をオーダーされた期待値をしばらくしてからどうリカバーする声かけができるのか? がポイントです。


 正解者の中から抽選で、遠山啓之さんサイン入りの「サービスのチカラ 今からできる!笑顔のアクション接客編」(税込1980円)を3名に進呈します。応募締切は4月14日(木)到着分まで。

 応募は以下のURLからお願いします。新聞を購読していない場合でも問題ありませんので、どうぞお気軽に! たくさんのご応募、お待ちしております!

 

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