セントラルキッチンを導入している店舗などでは、袋やパック類を扱うことが多くなり、その開封のために多くの手間が割かれている。一方で開封専用の道具は少なく、既存品の中には業務用として使うには耐久性が不十分なものも多いため、包丁やはさみ、カッターを使っている店も多い。その結果、衛生面やけがなどのリスクを抱えることにもつながっている。
そんな中、カッターナイフなどを製造販売するオルファは、具材袋や食品パックなどを簡単に開封するためのカッター〈パッケル〉を10月下旬に発売する。同社としては初めての厨房関連商品となり、厨房用品販路限定で販売する。
開発に当たり同社は、誰でも簡単に開封できて仕込みの手間を削減できるツールとして、切れ味と耐久性にこだわった。刃は左右両用で切る方向を問わずに使えるＶ字形状で、カッターナイフで培った技術で研磨された高硬度ステンレス鋼を採用。少ない力でも挟んで引くだけで簡単に切断できる。また、通常の使用に十分耐えられるよう物理的な嵌合（かんごう）と接着剤の二重の方法でしっかりと固定しているため、刃が外れて食品に紛れ込むなどの心配がない。加えて、刃がグリップの内側にあるため手や指が触れにくい構造となっており、メンテナンス不要の使い切りタイプなので怪我のリスクも低い。
本体には、他社製品の多くがABS樹脂を使用しているのに対し、高い耐久性が求められるジッパーや歯車にも使われているPOM（ポリアセタール）樹脂を採用。もとに戻ろうとする弾性が強く、耐久テストでは５万回以上の挟み込み動作後でも使用に問題はなかったという。落下や紛失防止に役立つよう首から下げて使える紐用の穴も付いている。
全長105.9×全幅20.5×厚さ34.0mm、14.3gのオープン価格。
