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これは使える!? ヘルシーで映える専門家考案「ご当地サラダ~金沢編~」のレシピ紹介!

2021年9月8日 1:42 pm

 数年前から、色々な工夫を凝らしたポテトサラダを出す店が増え、サラダでも差別化を図る動きが活発化している。

 一方、日本のさまざまな土地の食材や特色を生かしたご当地料理も人気が高い。そこで、その2つを組み合わせた「ご当地サラダ」に注目し、今回、2021年4月に開学した日本初のフードビジネスに特化した経営学を学ぶ4年制専門職大学「かなざわ食マネジメント専門職大学」で実務家教員として教鞭をとる野村京子先生に、石川県の食材を活用した「ご当地サラダ」のレシピを考案してもらった。[日本外食新聞2021年7月5日号掲載]

かなざわ食マネジメント専門職大学
フードサービスマネジメント学部講師

野村京子さん
 ホテルで6年間調理師として勤務後、ダイニングレストランやパティスリーなどの運営企業で店舗マネジャーを経験。6次産業化を学ぶために農業大学校で勤務した後、農産物の生産・直売を手掛ける企業で商品開発や支店長を務め、管理栄養士資格取得。かなざわ食マネジメント専門職大学では、実務家教員として調理師と管理栄養士の知識と技術を生かし、実習科目を担当予定。

 石川県といえば、のどぐろやブリ、蟹、甘エビ、牡蠣など海の幸や日本酒が有名だが、ほかにもさつまいもやれんこん、きゅうりなどの加賀野菜、能登牛や能登豚などのブランド畜産物もあり食材豊かな土地柄だ。

 かなざわ食マネジメント専門職大学が石川県に設立されたのには、この豊かな食材と独自の料理文化が花開いている地であることが、教育にふさわしいという想いもあったという。そこで今回、差別化を図れるサラダメニューとして、加賀野菜を中心に石川県の食材を活用しつつ、ほかのメニュー作成のヒントになる〝ご当地サラダ〟を紹介する。

「もちもち食感がアクセントに」
●車麩のカリカリサラダ●

 近年、さまざまなメディアなどで取り上げられることが増え、行列が絶えない店舗もある「金沢おでん」だが、そこで欠かせない具材の1つが車麩だ。丸く輪切りされた大きな麩は、出汁が染みこむと独特の食感となり旨みが増す。

 その特性を活かしたのが、加賀野菜の加賀太きゅうりなども使った〈車麩のカリカリサラダ〉だ。 水などでふやかしたぶつ切りのパンとトマトや玉ねぎ、バジルなどをオリーブオイルと酢で和えるイタリア料理〈パンツァネッラ〉を参考に考案したという。

 水分を吸うとベチョっと噛み切りづらくなるパンとは違い、車麩を使うことでグルテンの働きにより、中はもちもちとした食感になる。最初はクルトンのようにカリカリとしたままで、時間が経つと徐々に水分を吸ってモチモチに変化する食感を楽しませることもでき、テイクアウト向けにも便利だという。

 【ちょっと役立つプチ情報】
 ドレッシングに使っている〈からし菜マスタード〉は、加賀野菜の二塚からしなから作られたもの。野生の香りが強く、つぶつぶした食感とピリリとした辛さ、ツンと鼻に抜ける香りが特徴で、徐々に金沢の土産物としても知られるようになっている。 通常の調味料を活用したいという場合は、粒マスタードで代用でき、黒コショウでアクセントをつけても良い。


 

「肉・野菜・魚の旨み凝縮」
●加賀野菜のマリネサラダ●

 サラダの魅力の1つが野菜の彩りだ。〈加賀野菜のマリネサラダ〉では白山ねぎ加賀れんこんの異なる白さ、加賀太きゅうりの緑、打木赤皮甘栗南瓜のオレンジ、金時草の紫、トマトの赤が合わさることで、色彩豊かなサラダとなった。

 ブランド豚の能登豚をしゃぶしゃぶにして添えることで、豚肉の旨みとボリュームも加わる。軽く炒めた野菜とトマトを和えるマリネ液には、イワシやイカを原材料にじっくりと熟成・発酵させて作る石川特産のいしる(いしり)を使用。これにより、魚の香りと豚肉と野菜の風味がそれぞれに相乗効果を発揮し、より旨みが引き立つ。ドレッシングは加賀味噌で粘度を付け、にんにくでパンチを効かせた。

 【ちょっと役立つプチ情報】
 いしるを使うことで、魚の風味が加わり、エスニック風の味わいにもなる。秋田のしょっつるや香川のいかなご醤油とともに日本3大魚醤と呼ばれており、最近では全国でこれらの魚醤を手に入れやすくなっている。 しかし、一般的な調味料で代用したいということであれば、ナンプラーが適しているという。


 

「繊細さとインパクトが両立」
●季節野菜の蒸しサラダ 3種のソース添え●

 サラダというと、色々な野菜を細かく切ったり刻んだりして和えるというイメージが一般的だろう。そこで〈季節野菜の蒸しサラダ 3種のソース添え〉では、大きくゴロゴロとしたカットにすることで、野菜の存在感が際立ち、見た目にもインパクトを与えるサラダとした。

 ソースには、女性の間で人気となり専門店が続々と生まれている甘酒を使ったものなど白、緑、茶の3種を用意。写真を撮りたくなるインパクトがありつつ、食べてもヘルシーという、女性のニーズを捉えたサラダに仕上がった。

 4分の1にカットした打木赤皮甘栗南瓜をそのまま使用することで、盛り付けるだけでも目を引く一品となる。加賀れんこんは調理すると紫やグレーなどに変色することもあるが、それを活かしてかぼちゃやソースの色を際立たせることにも役立てられる。そして白の甘酒ソースは甘み、加賀太きゅうりの皮を使った緑のチミチュリソースは辛み、たかきびを使った雑穀ソースは香ばしさで野菜の旨みと食感をそれぞれ異なる形で引き出すため、飽きることなく食せる。

 【ちょっと役立つプチ情報】
 蒸した後に冷蔵庫で管理し、注文が入ってからオーブンで焼くと、水分が飛び、うま味と甘みが凝縮される。その後、焼き色をつければ、食感はしっとりからねっとりに変わり、違った味わいと見た目の一品となる。3種のソースはさまざまな野菜に合わせられるので、夏ならとうもろこしをまるごと蒸して焼き目を付けたり、すいかの白い部分を焼いたものや、おくらやセロリ、えだまめ、なすなどに合わせてもおいしいという。また、ディップとして使用しても楽しめるため、アイデア次第で使い方の幅が広がる。

 

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