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「飲食店向けフェイスシールド」早期実用化に動く!【サントリー・凸版印刷・理研が協働】

2020年10月14日 1:27 pm

飲食店における新型コロナウイルス感染症拡大防止の取り組みで協働するサントリー酒類凸版印刷理化学研究所(理研)の3社は、協働で開発に取り組む飲食店向けフェイスシールドの早期実用化を目指す。

試作段階のフェイスシールド。簡単に着脱でき、口鼻前のシールドを簡単に横にずらせるようにするなど、飲食の場での利便性・安全性の双方に配慮したものとして開発を進めている

 新型コロナ禍に苦しむ飲食店支援や感染拡大防止を目的に実施するもの。まだ開発段階の試作品だが、完成後は最終的な設計情報をオープンデータ化する計画だ。「我々だけでなく誰でも設計、生産できる」(サントリー酒類・山田賢治社長)ようにすることで、苦境にあえぐ飲食店の支援に加え、「感染の軽減に結びつけばいいと考えている」(同)とする。

 特徴は、装着・使用の簡便さや飲食のしやすさ、表情が見える点などに配慮した「飲食の場に相応しいフェイスシールド」(同・山田社長)として開発していること。眼鏡のように簡単に着脱可能(眼鏡の上からも装着可)で、口鼻前のシールドを横に簡単にずらせるようにするなど、飲食の場での利便性と安全性の双方に配慮した。基本的に繰り返し使用できるものとして開発しており、飲食店が利用客向けに用意するケースと、利用客自身が自分用のフェイスシールドとして所有する場合の両方を想定している。

 サントリーが凸版印刷を開発パートナーとして開発を始めた同フェイスシールドは、実用化や検証、具現化の部分をサントリーと凸版印刷が担い、科学的検証の部分を理研が担う形で進めているもの。

 理研では、2021年度の共用開始を目指し開発・整備を進めるスーパーコンピュータ「富岳」を用いて「室内環境におけるウイルス飛沫感染の予測とその対策」についての研究開発を実施しており、同研究成果の一部も活用して開発をしている。

 実用化に向け、すでに10月上旬から首都圏の居酒屋や中~高価格帯の飲食店など8店舗で実際の使い心地などに関する調査・検証を開始しており、10月中には調査結果をとりまとめ、早期実用化への歩みを進めたい考えだ。