飲食店やホテル経営、飲食店の設計・施工なども行うスパイスワークスホールディングス(東京・浅草橋、下遠野亘社長)は、新型コロナウィルスによる「三密」を避ける店舗環境を目指し、既存のテーブルに設置し隣席との間を遮断する〈Social Wall(ソーシャルウォール)〉を5月中旬日から販売開始する。
同社の下遠野亘社長は、「ソーシャルディスタンスで言われる『人との距離1メートル以上、できれば2メートル以上』をあけて営業することは限りなく不可能。席数なども経営上大事な要素の1つであり、間引いて座らせていたら経営上成り立たない。かといって、元のままの状態で、飲食店のおいしい料理を適正な値段で提供するために、すべてを個室にすることも難しい」として、この〈Social Wall〉をタイ・バンコクのスタッフと共に急きょ企画・制作した。
〈Social Wall〉のサイズは飛沫感染のデータなどを元に算出し高さ60㎝、幅90㎝とテーブルからはみ出すサイズで安定を図る仕組み。アジャスターにボードを挟むスタイルで、取り外しが可能。「将来的にボードが必要なくなればメニュー立てとしても利用できる」ため、汎用性が高い設計だ。
下遠野社長は「次亜塩素酸水の噴霧も、霧を出して『見える化』していることがポイント。この〈Social Wall〉も壁が立っているという『見える化』が安心感に繋がる」とその利点を説明する。
同社では、この遮断板をはじめ、衛生用品などを提供し、「飲食店が新型コロナウイルス感染拡大におびえることなく営業できるためのツールを提供するプロジェクト」を「飲食店マモルくん」と名付け、進めていく。
下遠野社長は「人々の社会生活上のインフラを守る=飲食店を守ること」だとして、この「ソーシャルウォール」により、「家庭では味わえない料理と皆が集まる場所――あの明るい光景への近道を実現したい」としており、日本全国に必要とされる2000万テーブル分の0.05%に当たる1万テーブル分(5000セット)の供給を目指すという。
価格は税別5000円でポリカーボネイト(クリア)仕様も可能という(クリアはオプション価格)。問い合わせは同社担当・近藤、電話03-5839-2970/FAX03-5839-2971。来週には楽天でも販売を開始する。