「今年の一皿」は「タピオカ」!--ぐるなび総研が12月5日に発表した2019年「今年の一皿」に「タピオカ」が選ばれた。準大賞には「発酵食メニュー」が選ばれ、上記2品に加えて「チーズグルメ」「スパイスカレー」がノミネートされていた。「今年の一皿」は日本の食文化を遺産として記録し、保護・継承することを目的に2014年に開始し、今回で6回目。
選定理由として、「タピる」「タピ活」などの造語が生まれ社会現象となった点や、自分好みにカスタマイズして多様性に富んだ楽しみ方ができる点に加えて、マナーが問題になると若者がごみ拾いに自主的に取り組むなど環境問題への意識を高めるきっかけになったことなどを挙げた。
また、海外ではグルテンフリー食材としても注目され始めており、日本でもドリンク以外の料理に取り入れられる可能性を秘めているとした。記者会見では、ウェブマガジン「メガブラジル」の麻生雅人編集長が、タピオカの歴史から、日常的にさまざまな料理にタピオカや原料のキャッサバ芋を使っているブラジルについて解説。日本でも認知度が高まりつつあるタピオカ粉とチーズでつくる小型のチーズパン〈ポンデケージョ〉や、タピオカ粉を使ったクレープに加えて、日本ではまだあまり知られていないタピオカパールをワイン漬けしたスイーツ〈サグー〉やタピオカ粉を作る際にできる絞り汁を発酵させた調味料〈トゥクピー〉などを紹介し、「日本でもこれらを提供する飲食店ができてほしい」と語った。
「今年の一皿」は、飲食店情報サイト「ぐるなび」の掲載店舗50万店、有料加盟店5万8951店が発信する1次情報と1798人(2019年10月1日時点)のぐるなび会員などの閲覧履歴や行動履歴を掛け合わせて分析したビッグデータから、検索数や上昇率などの一定条件を満たした40ワードを抽出。そこからメディア関係者による投票などを加味して選定した。(写真は2019年「今年の一皿」記者発表会で紹介されたメニューの一例)