アルバイトが急にドタキャンした場合などに、面接なしですぐに求人して採用できる単発バイトアプリ「タイミー」を運営するタイミー(東京・渋谷、小川嶺社長=立教大学生)は、WDI、GOSSO、トランジットジェネラルオフィスなどの外食企業やミクシィ、JR東日本スタートアップなど複数企業・個人を引受先とする第三者割当増資で20億円の資金を調達した。
2018年8月10日のサービス開始以降、飲食・小売・物流・オフィスワークなどさまざまな業界で2000社以上の企業が導入。ワーカー(働き手)のアプリダウンロード数も右肩上がりで推移し、登録者数は25万人を超えた。
今回調達した資金は、人手に困る店舗や企業への認知拡大や新規ユーザー獲得のためのマーケティング費用などに活用する予定。小川嶺社長は「首都圏に加え、サービス提供開始済みの関西・福岡を含む国内主要都市での立ち上げに注力し、その後全国・全世界に広げていきたい」と語る。
今回、出資に参加したダイニングイノベーションの西山知義会長は「忙しい時に人手が足りなかったら、いくら優秀なスタッフでも全てに対応できない。初めてタイミーの事業を聞いた時、大きなニーズがあるビジネスだと思った。また、一般のサラリーマンが生涯で稼げる以上の額を22歳の段階で手に入れられる可能性があったが、彼はそこに全くなびかず、とにかくこの事業で行くと、仕事を人生の中心に据えているところが投資しようと決めた理由である」とコメントしている。
将来的には、蓄積した信用データや膨大なトラフィックデータを活用し、海外でも通用するレコメンドエンジン(個々人の嗜好にあった商品やサービスをお勧めするシステム)の開発やダイナミックプライシング(同一の商品やサービスの価格を需要と供給の状況に合わせて変動させる仕組み)の実装に挑戦していく。