ネコ型配膳ロボット〈BellaBot(ベラボット)〉など商用サービスロボットを製造・販売する中国のPudu Roboticsは、同社初となるインテリジェントセミヒューマノイドロボット〈PUDU D7〉を発表した。本格的な商品化は2025年を予定する。
同社は、特定のタスクのために設計された「特殊ロボット」、適応性と汎用性を持ちさまざまなタスクに対応可能な「セミヒューマノイドロボット」、人間との複雑なやりとりに対応できる「完全ヒューマノイドロボット」の3つのカテゴリーのロボット開発に注力しており、今回、人間のような上半身とロボットアーム、全方向シャーシを組み合わせることで、高度な機動性と器用さを実現した「セミヒューマノイドロボット」を商品化した。
〈PUDU D7〉は、身長165cm、体重45kg。ロボットのバイオニックアームは65cmまで伸び、30パターンの動きが出来る30DOF(自由度)で操作でき、器用な手のアタッチメントを装着すると50DOFに拡張される。
また1kWhを超えるバッテリーを搭載し8時間以上連続稼働でき、360度全方位移動、最高で秒速2mでの走行、10度までの傾斜での安定走行も可能となる。さらにアームは10kgの物を持ち上げることができ、終点精度は0.1mmとなっている。これらの機能により、料理をトレイに乗せて客席まで運び直接お客さんに渡すことや、仕分け作業や物品輸送、エレベーター操作などさまざまな作業に対応できるという。
データ駆動型の知能と高度なAIモデル戦略を融合するよう設計された多層インテリジェンスシステムを装備したことで、抽象的で戦略的なタスクとリアルタイムの感覚に基づくアクションの両方を管理。階層型アプローチにより、複雑なサービスシナリオを理解して対応するだけでなく、時間の経過とともに継続的に学習して操作を改良し続けるという。
同社では「セミヒューマノイドとヒューマノイドのロボットへの投資を継続するよう努め、これらの技術を発展させることで、さまざまな業界で活躍する汎用性の高いロボットを生み出すことを目指す」としている。