江戸時代後期から続く伝統の壺造り黒酢を製造・販売する坂元醸造(鹿児島・上之園町、坂元昭宏社長)は10月1日、同社の業務用では初となる1Lペットボトルの〈鹿児島の黒酢〉(以下すべて1L×12本)など調味酢・飲用酢5品を発売する。
一般的な米酢は、まず米を麹や糖化酵素によって糖化し、酵母菌を加えて酒を造り、その酒に酢酸菌を加えて造られる。一方、同社が造る「坂元のくろず」は、発酵から熟成までが1つの壺の中で進む世界でも珍しい製法で造られている。ちなみに「黒酢」のいう名称は1975年、壺の中で熟成させるほど色が濃くなるという壺造りの酢の特徴を表すため坂元醸造が「くろず(黒酢)」と命名したことが始まりだという。
これまで業務用では18Lキュービテナーのみだったが、今回、より使い勝手のいい1Lペットもラインナップに加えた。
〈鹿児島の黒酢〉は、蒸し米と米麹と地下水だけを原料とし壺の中で1年以上かけて発酵・熟成させる鹿児島の壺造り黒酢で、一般的な米酢と比べてまろやかでコク深く、和・洋・中問わずさまざまな料理に合わせやすいという。このほか、鍋や豚しゃぶサラダなどに合う〈黒酢ぽんず〉や肉・魚料理にぴったりの〈万能合わせ黒酢〉、炭酸割りや牛乳割りのほかヨーグルトやアイスなどのデザートソースとしても役立つ〈黒酢とりんご〉〈黒酢と赤ぶどう〉の計5品を揃えた。
これにより同社は外食産業や中食産業でのシェア獲得を目指すとしている。