POS/注文ピックアップHP/サイト/アプリその他

最安水準の手数料のみで利用できる決済サービス誕生! 支払い建替えなど金融サービスも計画【ダイニー】

2024年9月20日 2:24 pm

 飲食店向けモバイルオーダーPOSシステム〈ダイニー〉などを開発・提供するダイニー(東京・浜松町、山田真央社長)は、国際決済ソリューションサービスを提供し20カ国以上に拠点を持つオランダのAdyen(アディエン)と提携し、決済手数料を抑えたキャッシュレス決済サービス〈ダイニーキャッシュレス〉の提供を始めた

 飲食店にとって、キャッシュレス決済でかかる約3%の手数料は大きな負担となる。そこで、Adyenと組むことで業界最安水準(ダイニー調べ)の決済手数料のみで利用できる決済サービスを開発したという。

 記者会見でダイニーの山田真央社長は、カード会社から加盟店までの間に複数の中間業者が入ることで手数料がブラックボックス化して上乗せされる仕組みを紹介しながら「透明性の高いAdyenと組むことで決済手数料を最安水準に抑えられた。飲食店は決済代行業者との契約などの手続きが簡素化され、管理負担が軽減される」と説明。新サービスローンチ記念として、先着2000店舗限定で180日間、VISAとMasterの決済手数料を2.48%から1.98%とするキャンペーンも実施する(JCBとダイナースクラブは3.10%)。

 〈ダイニーキャッシュレス〉は、初期費用・月額料金はかからず、決済端末も無料で貸し出し、〈ダイニー〉を利用していない店舗でも導入可能。端末はレシートを印刷できるタイプとできないタイプの2種あり、カード差し込みとタッチの両方に対応する。〈ダイニー〉のPOSサービスを導入している場合は金額の入力なども必要ない。

 さらに、振込手数料無料で入金回数を月6回と月2回の2プランから選べる。現時点ではQRコード決済と電子マネーは非対応だが2024年度内に順次対応する予定。ダイニーでは最初の半年間で5000台のPOS端末の採用を見込み、27年までに最大5万台の採用を目指す。

ダイニー・山田真央社長(右)とAdyen日本カントリーマネージャー アダム・ブラウンステイン

■業者への支払いや家賃の建て替えといった飲食店支援の金融サービス開発も

 ダイニーは今回のサービスを皮切りに、POSやモバイルオーダーの会社からファイナンスやHR(人的資源)領域のサービスにも事業を拡大し、「All in One Restaurant Cloud」を目指すとの指針を発表した。

 山田社長は今後の計画について、「売上が一時的にダイニーの管理下になることで、金融的な信用を作れる。これにより、これまで銀行などができなかった家賃や卸業者などへの支払いを建て替えてキャッシュフローを改善させて倒産を回避したり、勤怠実績に応じて従業員への給料を立て替えて日払いに対応したり、運転資金や店舗開発で必要となる資金を融資したりといった、金融面から飲食店やその従業員を支えるサービスを開発できるようになる」と語った。