どんなに料理がおいしくて接客が素晴らしくても、お店のトイレが不潔だったために高揚感は一瞬で冷めてしまう。記者もある素敵なお店で飲食を楽しみ、トイレで手を洗っていたところ、隅に飾られた造花に分厚い埃が積もっているのを見てげんなりしたことがある。
インターネットリサーチを手がける日本トレンドリサーチ(運営:NEXER/東京・東池袋、宮田裕也社長)は2023年7月31日 ~ 8月3日、全国の男女1000人に対して「お店のトイレが汚い時に感じる印象(複数回答)」を聞いたところ、最も多かったのは「お店のイメージが悪化する」が82.8%だったが、次に多いのが「次からそのお店を利用したくないと感じる」66.1%と、6割がリピートは無しと感じていることが判明した。
そのほか「客への配慮不足を感じる」62.9%、「人にそのお店を紹介したくないと感じる」35.6%と、トイレの清潔感がリピート率や口コミに大きく関わっていることがわかった。
「お店のトイレに関して求めること(こういうトイレだったら嬉しい、など)」については、「アロマオイルなどがセットされていて、ほのかに香る(30代・女性)」「下水の匂いがしない、便器が綺麗、トイレットペーパーの補充がされているなど(20代・女性)」と、「匂い」について求めている人が多かった。
「個室が広めで綺麗でアメニティが置いてあるトイレ(20代・女性)」「和式トイレではなく洋式トイレであること(50代・男性)」など、広い個室や洋式であることなど設備に関する要望も多い。中には「手をかざすだけで流れると嬉しい(20代・女性)」と、非接触型を求める声もあった。
■トイレにあると嬉しいものは「マウスウォッシュ」「あぶら取り紙」「綿棒」
また、「通常置いてあるハンドソープなど以外で、お店のトイレに設置してあるともっとも嬉しいアニメティ」をひとつ選ぶ設問では、「特別必要なものはない」32.0%が最も多い一方で、「マウスウォッシュ」が18.8%、「あぶら取り紙」が14.2%という結果に。
その理由として、マウスウォッシュは「飲食店ではニンニクが使われている料理が多くて口が臭くなりやすいから(30代・女性)」「ご飯屋さんは特に、食べた後にお手洗いで口がゆすげたら嬉しいから(20代・女性)」とオーラルケアが出来る点が喜ばれるようだ。
あぶら取り紙は「鏡を見た際に、ちょっと気になった時にサッサっとお手入れできるから。(20代・女性)」「自分は脂性なので、あぶら取り紙があるとさっぱりできてうれしい(50代・男性)」、綿棒は「メイク直しが簡単にできるから(20代・女性)」「自分で用意し忘れた時に便利(30代・女性)」と、メイク直しに活用できる点が喜ばれるポイントのようだ。
この調査は、全国にて清掃・除菌をメインとした施設メンテナンスソリューションを提供するプラットフォームサービス「ユアマイスター forbiz」と共同で実施された。