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「居酒屋・ダイニングバー」が1万1581円増と東京都で最も平均給与が上昇!【シンクロ・フード調べ】

2022年11月2日 8:32 am

 飲食店の出店開業・運営やM&Aなどを支援するプラットフォーム「飲食店ドットコム」を運営するシンクロ・フードが、同社運営の「人@飲食店.COM」に登録された2022年度上期の平均給与データを集計したところ、東京都で最も給料の上昇額が高い業態は「居酒屋・ダイニングバー」だった。

 同社は4~9月に「求人@飲食店.COM」掲載の東京都・大阪府・愛知県の求人案件5万8790件を集計し平均値を抽出。東京都の業態別での給与の上昇額が高いトップ3は、1万1581円増の「居酒屋・ダイニングバー」(平均給与額28万331円)、9880円増の「洋食・西洋料理」(同27万2155円)、8832円増の「カフェ・喫茶店」(25万3977円)となった。上昇幅が一番少なかったのは「イタリアン」(26万8338円)の5757円だった。

 また、都府県別の平均給与を見ると、東京都は27万2071円で前年比9227円増えた。大阪府は26万3748円で同8134円増、愛知県は25万5984円で同2760円増と、3都府県すべてで上昇した。アルバイトについても、東京都が1184円(前年比44円増)、大阪府が1080円(同42円増)、愛知県が1038円(同20円増)だった。

 同社では、「飲食業界は、2019年までは売り手市場だったが、コロナ禍で求人数が減少し買い手市場に転じた。2022年度上期は、飲食店への営業制限要請が無く、感染拡大防止協力金の支給も終了。コロナ禍の影響が落ち着き、求人募集に積極的な飲食店が増え、求人倍率が高まったことが給与上昇に繋がったと考えられる」と分析。2022年度下期については、「入国制限緩和で飲食店の需要増が見込まれること、過去最高の引き上げ幅となった最低賃金改定(時給ベースで全国平均+31円)があることなどから、平均給与のさらなる上昇が予想される」としている。 このほか、東京都と大阪府の職種別では、ともにサービス・ホールよりも調理スタッフの方が給与額も上昇額も高く、東京都の調理スタッフの上昇額は9170円、大阪府は同9333円だった。