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人が現場に行かなくてもネットワーク機器を自動復旧するから保守経費削減に!【バリューソリューション】

2022年7月22日 1:31 pm

 店で使っているWi-FiルーターやPOSレジ、デジタルサイネージなどがフリーズし、復旧に手間取ったり、注文や支払いができずに困った──といった経験はないだろうか。

 機械の知識がないスタッフにとっては復旧作業のハードルが高く、仕方なく保守管理者に来てもらったものの、単に再起動するだけで交通費+作業料が発生し、数万円の手痛い出費に。またオーダーやレジが使えない間は営業活動がストップするなど、多くの機会損失が生じる。

 そこで情報・通信機器の企画や開発などを手がけるバリューソリューション(神奈川・川崎、日野利信社長)は、ネットワーク機器のフリーズを検知し、自動的に復旧させる無人監視リブートシステム「NONフリーズ」(オープンプライス)を開発した。

〈NON-フリーズ NF-Z400〉

 「NONフリーズ」は、機器がフリーズした場合に自動的に再起動し復旧を行い、気付かないうちに問題が解決しているもの。機器停止のたびに保守管理者が現地へ行く必要がなくなるため、交通費・人件費・機会損失費などの大幅な削減ができる。

 フリーズ対処を実行した上で復旧しない場合は機器自体の故障が想定されるので、そこで初めて代替機を持って現地へ行くといった的確な対応が行える。

 「NONフリーズ」の動作を確認・管理するための専用アプリは不要で、店にいなくてもスマートフォンやタブレット、パソコンのブラウザから管理画面を確認できる。

 かつて日野さんが、岩手県久慈市に納品したデジタルサイネージの不具合の連絡を受け、泊りがけで現地へ向かったものの、電源をオフオンするだけで復旧したという経験から、「不要な保守コストと無駄な手間を減らすにはどうしたらいいか」と開発したという。

 現在、会津鉄道をはじめとした主要鉄道や高速道路の監視カメラ、ホテルのWi-Fiシステム、病院のデジタルサイネージなど、幅広い業態での導入が進んでいる。

 ある飲食チェーンで2カ月試験導入したところ、キッチンプリンターや監視カメラなどで16回フリーズが発生したが、「NONフリーズ」によってすべて自動復旧し、誰一人として機器停止に気づいていなかったというからすごい。

 外食業界は今後ますますデジタルトランスフォーメーションが進んでいくが、それは同時にフリーズの機会が増えるということでもある。「NONフリーズ」のような自動復旧システムを導入することで、不要な経費や手間が削減できるかもしれない。