リクルートの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が、2020年4月から21年3月の1年間での「一人外食」の実態を調査したところ、コロナ禍の影響により「一人外食」が約10%増えたことがわかった。また、初めて一人で利用した業態では「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザなどの専業店」が最も多かった。
過去1年で「一人外食」が「増えた」「やや増えた」と回答した人は、調査対象の約1万人中1025人(約10.2%)だった。
増加した理由については「外食に人を誘いにくいから」が43.6%とトップとなり、次いで「外食に誘われる機会が減ったから」31.6%、「自分が感染することが不安だから」30.0%と、コロナ禍による影響が大きい。
「外食に人を誘いにくい」の回答は40代男女や50代女性が多く、「外食に誘われる機会が減った」は60代女性、「自分が感染することが不安」は30・40代男性や50代女性で多かった。
ちなみに、過去1年の「一人外食」実施者は45.9%と半数を割り、最多は30代男性の60.1%、最少は60代女性の24.7%だった。また、3.7%が初めて「一人外食」したと回答。そのうち1.4%が「コロナ禍が契機になった」、2.3%が「コロナ禍とは関係なく初めて一人外食した」という結果となった。
「一人外食」で利用が多い業態では、「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザなどの専業店」が54.9%、「ファストフード」が50.8%と半数を超え、3番目の「牛丼、カレーなど一品もの専売業態」が46.2%だった。
男女別で見ると、1位の「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザなどの専業店」や3位の「牛丼、カレーなど一品もの専売業態」、「中華料理店」「立食のラーメン、うどん、そば業態」は男性が、2位の「ファストフード」や「喫茶店・カフェ」は女性が多く、業態による男女差が目立つ結果となった。
調査は首都圏、関西圏、東海圏に住む20~69歳の男女を対象にインターネットで実施し、1万89件(首都圏5118件、関西圏2658件、東海圏2313件)の有効回答を得た。