中小企業庁は、2020年度3次補正予算案において、企業の思いきった事業再構築を支援する事業再構築促進事業を進める予定だ。この予算案は来年1月の通常国会に提出され、同月中の成立を目指す。
例えば、飲食店経営をしていたがコロナの影響で客足が減って売上が減少した際に、イートイン営業を廃止し、オンライン専用の注文サービスを新たに開始して、宅配や持ち帰りの需要に対応した場合にも適用される。
補助経費の例としては、店舗縮小にかかる建物改修の費用、新規サービスにかかる機器導入費や広告宣伝のための費用などに充てることができる。
補助対象経費の例
建物費、建物改修費、設備費、システム購入費、外注費(加工、設計等)、研修費(教育訓練費等)、技術導入費(知的財産権導入に係る経費)、広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)等が補助対象経費に含まれる。
【注】補助対象企業の従業員の人件費及び従業員の旅費は補助対象外。
公募開始時期や対象業種については未定。申請にはGビズIDプライムアカウントが必要となるjGrants(電子申請システム)での受付を予定している。
GビズIDプライムアカウントの発行に2~3週間かかる場合があるので、補助金の申請を考えている場合は、事前のID取得をお勧めする。
※認定支援機関は、中企庁HPに記載の「経営革新等支援機関認定一覧」を確認しよう。
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kakushin/nintei/kikan.htm
事業再構築促進事業は、以下の要件をすべて満たす企業・団体などの新たな挑戦を支援する。
1.申請前の直近6カ月間のうち、任意の3カ月の合計売上高が、コロナ以前の同3カ月の合計売上高と比較して、10%以上減少している中小企業など。
2.事業計画を認定支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む中小企業など。
3.補助事業終了後3~5年で、付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、または従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成をすること。
中小企業 補助額
通常枠… 100万円~6000万円(補助率 2/3)
卒業枠*… 6000万円超~1億円(補助率 2/3)
*「卒業枠」とは、事業計画期間内に、①組織再編、②新規設備投資、③グローバル展開のいずれかにより、資本金または従業員を増やし、中小企業から中堅企業へ成長する事業者向けの特別枠。
中堅企業 補助額
通常枠… 100万円~8000万円 補助率 1/2 (4,000万超は1/3)
グローバルV字回復枠**… 補助額 8000万円超~1億円 補助率 1/2
**「グローバルV字回復枠」とは、以下の要件を全て満たす、中堅企業向けの特別枠。
①直前6カ月間のうち、任意の3カ月の合計売上高がコロナ以前の同3カ月の合計売上高と比較して、15%以上減少している中堅企業。
②補助事業終了後3~5年で、付加価値額または従業員一人当たり付加価値額の年率5.0%以上増加を達成すること。
③グローバル展開を果たす事業であること。
事業再構築促進事業 【随時更新・補助金】 | 経済産業省 中小企業庁
https://mirasapo-plus.go.jp/infomation/11458/