ラーメンの「六厘舎」や「舎鈴」を展開する松富士(東京・神田、竹田和重社長)と、テレビ番組やイベントなどの企画制作やレストランの運営を手掛けるブルースモービル(東京・六本木、井上淳矢社長)が共同で、ラーメン専門店の事業承継マッチングサイト「バトンタッチ」(https://b-t.jp)を立ち上げた。
日本では3万軒以上のラーメン店が存在し、1年間でその3〜4割が閉店すると言われている。「経営が上手くいっていない」、「後継者がいない」などの悩みを抱えている店主も多く、たくさんのラーメン店が閉店していいることへの対策として、10年間で通算200万食以上を提供しているつけめんとラーメンの祭典「大つけ麺博」を企画運営するブルースモービルと松富士が合同出資してバトンタッチ(東京・六本木、井上淳矢社長)を設立。同社がラーメン専門店の事業承継マッチングサイト「バトンタッチ」を開設し運営することにした。
後継者課題を抱えているラーメン店店主は、同サイトに会員登録後、店の売却予定の物件情報やアピールポイント、主な顧客、譲渡理由などを入力する。新しくラーメン店を開業したい個人・法人は会員登録後に物件を選び、交渉したい店舗と連絡が取れる仕組み。基本は直接交渉だが、交渉の立ち合いや契約の場を設けることには対応する。設備投資や従業員教育などの負担軽減や常連客の引継ぎなど、新規参入の障壁が低くなることがメリットだという。
六厘舎店主の三田遼斉氏は、「世界に発信できるラーメン文化が醸成される反面、その文化を培ってきたお店が後継者問題で閉店する。確かな味をつくり、その地域のお客さんに愛されているお店が、この世に無くなってしまう無念さを感じていた。店を誰よりも愛する店主さんのためにも、その店を愛してるお客さんのためにも、そしてラーメン業界の今後の為にも、誰かが立ち上がらなければいけないと考え、今回『バトンタッチ』を立ち上げた」とコメントした。
利用については、基本的には売主・買主間の直接交渉となり、事業承継取引が成約した場合、売主と買主の双方から、取引価格の5%または100万円のいずれか高い方の金額に消費税相当額を加算した金額をバトンタッチへ支払う仕組み。