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業務用酒販店として初上場! 新規出店や業務効率化を推進【カクヤス】

2019年12月24日 8:05 am

 酒類販売・卸売のカクヤスが12月23日、業務用酒販店としては初となる東京証券取引所2部市場に新規上場した。初値は公開価格を16.6%上回る1866円となった。

 IPO(新規上場)マーケットで注目度が低めな東証2部への上場であり、市場からの調達額(吸収金額)が約35億7000万円と比較的大きめであったことなどから、落ち着いたスタートも読まれていた案件だが、知名度が高く、業務用酒販店として初上場である点でIPOマーケットでの新鮮味が強く、一定の人気につながったようだ。

 ピンクの看板の酒類小売チェーン「なんでも酒やカクヤス」を、東京都23区を中心に横浜や大阪などでドミナント展開する。店舗は業務向けの配達も行い、業務用センターからの出荷機能を補完する役目も担っているのが特徴。店頭販売は行わない出荷拠点として「なんでも酒やカクヤス」の看板は掲示せず小型倉庫として料飲店などに販売している店舗もある。店舗・小型倉庫、全国向け出荷拠点となるWEBセンターも含めると10月末時点で173カ所

 業務用が売上高の7割を占め、主に居酒屋やレストランなどの料飲店や、大手居酒屋チェーンが顧客。今期(20年3月期)の連結業績予想は、売上高1104億6000万円(前期比1.6%増)、経常利益18億4200万円(同2.0%増)。上場に伴って得る資金約3億9300万円(手取概算額)は、主に「なんでも酒やカクヤス」の新規出店や、倉庫作業の効率化、店舗のPOSレジ更新、Eコマースサイトの開発に充てる方針。