外食産業関連の専門紙誌で構成し、本紙も加盟する外食産業記者会(川端崇資代表幹事)は、外食業界で活躍した人を表彰する「外食アワード2024」(特別協賛・焼肉ビジネスフェア事務局/居酒屋JAPAN事務局)を決定し、6氏を選出した。
外食アワードは外食産業記者会の創立25周年の記念事業として始まり、今回で21回目を迎える。
表彰式・交流会は2025年1月22日15時から、東京・池袋サンシャインシティ文化会館ビルで開催する「外食ソリューションEXPO」(「焼肉ビジネスフェア2025」「居酒屋JAPAN2025」の同時開催・相互乗り入れ)のセミナー会場で行う。受賞者は次のとおり(受賞者名=受賞理由)。
【外食事業者部門】
大倉忠司氏(エターナルホスピタリティグループ代表取締役社長CEO)=均一価格業態の先駆的存在である「鳥貴族」を展開し、「やきとり大吉」も傘下に収めて大衆焼鳥の最大チェーンとしての地位を確立。
さらに、ミドルレンジの「焼とりの八兵衛」やミシュラン一つ星を獲得し続ける「焼鳥 市松」らと協業し、幅広い客層・価格帯の焼鳥ブランドを手掛けるグループに成長している。
世界各国に“YAKITORI”を届けることを目指し、新たなビジョン「Global YAKITORI Family」を策定。2024年には新業態の「zoku(ゾク)」をロサンゼルスに、「鳥貴族」を台湾や韓国に出店するなどし、“YAKITORI”を世界言語にする取り組みを推進している。
佐藤裕久氏(バルニバービ代表取締役会長CEO兼CCO)=「2等、3等立地でも、そこに魅力的な飲食店があれば人が集まり、繁盛店ができれば店も集まり、街は活性化する。それによって土地の価値が上がる」ことを、数々の繁盛店を通じて実証してきた。
そうした「バッドロケーション戦略」の現時点での集大成として注目を集めているのが、兵庫・淡路島プロジェクトをはじめとする「地方創再生」事業だ。
これは飲食店が核となり「地域を創り上げる」ことから「地方の再生が始まる」という、究極の「バッドロケーション戦略」ともいえるカタチで、飲食業の可能性を業界の内外に大きくアピールした。
大谷光徳氏(光フードサービス代表取締役社長)=「“立ち飲み”の文化は浸透しない」と言われてきた名古屋で08年4月、1号店となる「立呑み 焼きとん 大黒 住吉店」をオープン。
その後も、立ち飲みにこだわり続け、名古屋を中心に店舗を拡大、「名古屋の立呑みと言えば大黒!」が浸透、見事に立ち飲み不毛の文化を覆し、17年5月には東京進出を果たした。
近い距離でコミュニケーションを行う“接近戦”、店長やスタッフの生誕祭イベントの“ファン化施策”など同社のスローガンである「10坪のイノベーションを起こす」を強みに、「大黒」、「魚椿」など、61店舗を展開。日本一の立ち飲みチェーンとなり、24年2月には、居酒屋チェーンとしてコロナ後初の上場を果たし、居酒屋業界に光を放った。
山本昌弘氏(フランチャイズビジネスインキュベーション代表取締役社長)=「うまい鰻を腹いっぱい!」をコンセプトにした「鰻の成瀬」。22年9月、横浜・平沼橋に1号店をオープン、その後は怒涛の出店でわずか2年足らずで200店舗を突破、24年11月には300店舗を達成し、鰻専門店日本一となった。
知識・経験不要の仕組みを開発。提供スピードも従来の鰻専門店の3倍以上の早さである待ち時間10分を実現、アルバイトのみで営業できるパッケージをつくり、非日常食であった鰻を日常食として全国に広めた。
加えて、加盟店オーナー同士がSNSのグループでつながり、売上の共有やお互いを助け合う仕組みや、テレビCMなど広告戦略を本部主体で次々と打ち出すなど、加盟店オーナーの目線に立った姿勢はFCビジネスで勝つための手本となった。
【中間流通・外食支援事業者部門】
髙橋英樹氏(一般社団法人日本飲食団体連合会専務理事)=コロナ禍において危機に陥った外食および関連産業の声を統一し、国政に対して届ける団体として設立。
政府や与野党、中央省庁との意見交換を通じて関係を築く中で、コロナの2類から5類移行や、扶養控除および配偶者控除の限度額の引き上げなどの政策提言に取り組むほか、会員団体へのアンケートやセミナー等も実施し、外食産業の抱える課題に関わる声を広く発信・支援することで、外食産業の価値向上に貢献している。
食関連の58団体が加盟(24年11月現在)。24年度はコロナ資本性劣後ローンの改善や、有事に向けた業界ガイドラインの作成に対する意見を提言するなどの成果もあげている。
小川嶺氏(タイミ―代表取締役)=「働きたい時間」と「働いて欲しい時間」をマッチングするスキマバイト募集サービスを提供。コロナが明けて深刻化する飲食業界の人手不足の解決に貢献している。
マッチング率の高さや早さによりシフトの柔軟な調整が可能となった他、質の良い人材を確保するお気に入り機能や労務機能の充実など、テクノロジーを活用することにより新しい働き方を提案。
飲食業界の雇用に対して新たな変革をもたらし、スキマバイト市場の急成長を牽引している。
【食材事業者部門】 該当者なし
なお、外食産業記者会が選んだ24年の外食キーワードは「M&A活況」「インバウンド価格」「カルビ丼業態」「日本フードサービス協会(JF)50周年」「カスハラ対策」。
■「外食アワード2024」表彰式・交流会開催■
2024年に目覚ましい活躍をみせ、業界に価値ある仕組みを示した外食事業者と、外食事業者をサポートする中間流通事業者、そしてこれまで業界に多大なる貢献をしてきた外食支援事業者を「外食アワード2024」として表彰式を行う。
日時:2025年1月22日(水) 15:00~16:30
場所:外食ソリューションEXPO(居酒屋JAPAN/焼肉ビジネスフェア) セミナーA会場
池袋サンシャインシティ文化会館展示ホールC・D
(〒170-8630 東京都豊島区東池袋3-1-4 サンシャインシティ 青エリア)
※事前予約制/飲食店以外は有料
※参加にあたり、「①事前来場登録+②表彰式事前予約」の2つが必要になります。
①事前来場登録は以下から
https://entry.gaisyokusolutionexpo.com/registration
②表彰式事前予約は以下から
https://gaisyokusolutionexpo.com/event/award