店に行く前に事前注文し決済まで済ませるアプリ「O:der(オーダー)」を販売・運営するShowcase Gig(東京・青山一丁目、新田剛史社長)は、スマートフォン(スマホ)を使う感覚で店内で注文できる券売機のような店内設置型端末「O:der Kiosk(オーダー・キオスク)」を開発し、JR東日本フードサービスビジネスが運営するハンバーガー業態「R・ベッカーズ 池袋東口店」に初導入した。
「オーダー・キオスク」は店内端末でありながらスマホと同様の操作性で、お客さん自身が画面で商品を注文し決済する。その後、商品受け取りカウンター前のデジタルサイネージで経過が表示され商品が出来たら取りに行く仕組みだ。基盤となるシステムがスマホ版の「オーダー」と同じため、設定変更やバージョンアップをしやすく、アニメーションや動画なども精細に表示できる自由度の高さが売り。外国語対応など新たな機能も簡単に追加でき、データが集まるほど進化させられる点が通常の券売機との大きな違いだ。また、現在は電子マネーとクレジットカードで支払う仕組みだが、システム上はQRコード決済や現金払いにも容易に対応出来るという。
「R・ベッカーズ」では、1月から「オーダー」を3店舗で導入しているものの、利用率は売上比で約1%と普及に課題が見えてきた。今回、店内端末も設置することで、これまで「オーダー」を知らなかった利用者に使い方や便利さを実感してもらい、事前注文できる「オーダー」の利用増にもつなげたいという狙いもある。
海外では、すでに同様の端末が普及しており、業務の省人化や行列解消という効果が出ているという。JR東日本フードサービスビジネスでは、レジ・会計業務の人手を削減することで、より接客や調理などの質を向上させる効果にも期待を寄せる。